坂口 愛 (Eno:45)
坂口 愛(さかぐち まな)
人間/女/高校3年生
142cm/健康的な肉付き
小学校と中学校に通っている間、同じ学校に通っていた
10名ほどの同級生にずっといじめられていた。
それに便乗した者。
自分が次のターゲットにされるのを嫌い、輪に加わった者。
手を差し伸べ、優しい声を掛けるだけ掛けて、何もしなかった者。
事なかれ主義の教員。
薄々気付いていても、見て見ぬ振りをする事にした両親──
復讐の対象は、殆ど八つ当たりの様な者まで含め33名。
高校へ進学して、自分を殺す事で平穏な生活を手に入れた。
だから、復讐など初めは考えて居なかったのだが。
街中で偶然出会った、いじめの中核メンバーの一人だった女。
友人達と、楽しそうに笑っていた。自分にした事など、全く覚えていないのだろう。自分はこうやって、誰にも注目されない様にして、
コソコソと生きているのに。
許せなかった。あいつらがのうのうとこれからも生きていく事が。
それからしばらくの間は、毎晩の様に
走り込んで、体力を付けた。計画を練って、凶器も手に入れた。
そして、手始めに。あの女を、刺した。
初めは、何がなんだか分からないと言った様子で喚いていたが──
自分が誰だか思い出せば、態度は一変。
激痛を堪えながら土下座をして、涙を流して。
死にたくなかっただけとはどうにも思えない、必死の謝罪。
……だから、殺しきれなかった。ナイフを捨てて、
私は逃げ出した。
──気付いたら、ここに居た。
……ああ、これは天罰という奴なのか。
……それとも、しっかりとここで練習して、
次はしくじらない様に、という神様からのプレゼントか。
変に知り合いを増やさない様にした。
せっかく後腐れのない人間が集まっているのに、変に情が沸いたら意味が無いから。
人を刺すのも、結構慣れてきた気もする。
お手本が見られるのも嬉しい所だ。
自分に好感を持っていると思われた女の事は、徹底的に汚しておいた。
拠り所ができれば、決心が揺らぐから。
転がっていた死体に、注射器を突き立ててみた。
理由があっても、よってたかって標的にされ排除される姿に
自分を重ねたのかも。
……
……ああ。チーズのたっぷり入ったハンバーグが食べたい。
立ち絵:ラブマント 様