少女 (Eno:5)
「……むー」
ちいさな だんまり おんなのこ
・おいのりを おぼえた
・いのっていれば しあわせよ
・むーちゃん や むーさま とよばれることが あります
・おこえは だしたくない です
・わたし いいこだから ちゃんとでれるのよ
・ながく いきたら でれるのよ
ながく ながく ながく……
・七日間の選択
一度だけ、選択をしなかった
無意識でのそれはもしかすると、ここに来る前までの在り方だったのかもしれない
これからはきっと。それもない。最期の『その時』まで
・その後(もしくは空の缶詰の山に埋もれた紙)
放送が響く中、気分で金貨が変わる食料か、良い子の誰かが変わっただろう缶詰を選びながら日々を平坦に過ごしていました。
ある日は、ロビーでまたお歌を披露しました。
ある日は、積み木をどこまでもたかくしました。
ある日は、ずっとおいのりをしました。
そして、最後に残しておいた一等冷えている缶詰を食べながら、思うのです。
わたし さいごは どうなるのかしら
ひとつは、私がごはんになる方。
きっと、綺麗に飛び込んで、美味しく役に立ってみせるのです。
そんなに良い子だから、きっと『長く生きる』も合わせて言う事聞いた良い子として返してもらえます!
ひとつは、そのまま死ぬこと。
私は良い子なので、『長く生きる』を先にこなさないといけない事もあると知っています!
なので、ごはんがなくっても、ちゃんと生きようとします。
死ぬって知ってるわ。ろうそくの火が消えるように消えるのよね。
ああ、その時でも、私の体はぴょーんと飛び込ませてくださいな?
私、ちゃんと体を残して差し上げるからね。
両手を合わせてごちそうさまでしたをしたので、この日記を終わります!
缶詰さん達!美味しかったです!ごちそうさまでした!
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PL:雪華(@sorisudoll)
すべて よきように
すべて めでたしね
■■6
性別:女
年齢:12
身長:130cm
【機密事項】適正:高
模範行動適正:高
肉体改造適正:高
積極的成長性:低
〜メッセージを 受信しました〜
静かで、従順で、必要になりそうな最低限の仕事はこなせる。
これ以上無い程に備品としては徹底している。
しかし、今どき命令から多少の意図を読み取るくらいその辺の鉄クズでもするだろうに、これはその傾向すら薄い。
【規制済み】施設は備品達に娯楽をより多く与え、思想を生むことでより闘争心を育む方針では無かったか?
それを拾った時から仕込んだガキに施してこれとは。その余裕に恐れ入る。
成長性が低いなりに、他のガキでもあてがえば、また変わったろうに……。
それとも、■■6が好んでいた娯楽の象徴の偶像でも目の前に出すか?
……ははっ。仮定も程々にして、期待の【規制済み】施設や【規制済み】施設の様子でも見に行くよ。孤児院も代わりのガキも幾らでもあるからな。