白亜の王 (Eno:27)
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白紙そのものは無価値だろうか。
白紙であるということは、無意味と同義だろうか。
いいえ。ちっとも。
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どこかの世界のどこかにある「白亜の国」の王。
無知で気楽で、愚かだ。
角砂糖の国民をミルクに溶かして飲むのが好き。
白亜の国は遠い星のどこか、
『ホテル・アルミラリ』の最上層(ゼニス)に位置する
白い天井と白い壁、白い床に閉ざされた出口のない一室だ。
入居者は『白亜の王』一名のみ。
部屋には国民と称された角砂糖と白い玩具や本が散らばっている。
別の世界にて生後すぐに捨てられていた所を、
マスターであるホテルのオーナーに魂のみ保護される。
何も知らぬまま砂糖の器を授かり、
星の光で命を繋ぐ純白の存在である。
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イラスト:picrewを使用しています。
おおきなネコヤギ(https://picrew.me/ja/image_maker/2321303)
NG:特にありません。暴力、不穏、その他OK。
何かありましたら秘話にてご連絡ください。