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FA/ログ: ****

Coda (Eno:46)

名前:Coda/コーダ
性別:女
身長:162cm

無愛想で冷たい雰囲気の女。
場の空気に合わせて態度を取り繕う素振りもなく、悪い意味で空気を読まないタイプ。
興味なさげに人の輪から離れているかと思えば、和気あいあいとした場に余計な一言を投げ込むようなトラブルメーカー気質。

ここにいる人々と同じく他所の世界から迷い込んだ身だが、自身のことを必要以上に語ろうとはしない。
もし無理に聞き出そうとすれば、嘲笑混じりに突っぱねられることだろう。

「お生憎様、私他人に身の上を明かさないとやっていけないほど弱くないの」









これはとある世界のお話です。

一人の天才は『傲慢』にも、ある夢を抱きました。
「世界が平和になりますように」
一切の瑕疵も不満もない、完全無欠の世界平和を。
なんて夢物語。けれどそんなことは分かった上で、天才は手を伸ばすことを諦めませんでした。

結局、天才の夢は叶いませんでした。
天才は夢を見たまま、けれど夢を遺してこの世を去りました。

天才の没後、天才の意思を継いだもう一人の天才はとある機械を造り上げました。

それはこの世にいらないものを棄てる機械。
不完全を廃棄して、完全に至るための実験装置。

それが完成した瞬間、人はその在り方を変貌させました。


『未練』は棄てられました。『間違い』は棄てられました。『繁忙』は棄てられました。『依怙』は棄てられました。『死』は棄てられました。『恐怖』は棄てられました。『暴食』や『虚飾』、あらゆる罪は棄てられました。


いらないものは次から次へと、お気軽お手軽にゴミ箱へ。
セカイの裏にはあらゆるものが堆積していきました。


そんなある日のこと、それまでと何ら変わらない非日常の一幕です。

その日、『無知』が棄てられました。
その日、『忘却』が棄てられました。
そしてその日、【不和】が棄てられました。

その日のうちに『無知』は二人を招待しました。
全知の集積場、セカイの輪廻から独立した彼女の図書館へ。

二人はあっさりと、その誘いを承諾しました。
そうして三人はセカイの裏から姿をくらませました。


【不和】の望みはただひとつ。
「誰とも関わりたくない」

静寂に包まれた図書館の中、【不和】は一人きり、時間を忘れてページを捲るのでした。




コンフリクトコンフリクト。【不和】の棄成概念。
真偽を懐疑させ、正義を容疑させ、友誼を猜疑させる、人類のディソナンス。

ソレはただそこに在るだけで不和を芽吹かせる。
ソレが指揮棒を振るえばたちまち不協和音が鳴り響く。


故に、ソレは自分自身を嫌った。

「誰かがタクトを手折ってくれたら、ようやく不協和音も鳴り止むかしら。

なんて、ね」


いまだ不協和音は鳴り止まず。



▼PL向け

PL:ろくろ(@ClockRock696)
Illust:teya 様(SKIMAにて購入)