さて、本日は我らの教団の聖地を巡礼といたしましょう。
本来であれば、極寒の地の民は、妖精に祝福を受けて
極寒の地も平気で足を踏む入れる事は出来るのですが。
冬の神の祝福を受けている我らは妖精の力を借りる事が出来ませんから。
冬に耐性のある者、あるいは冬越えの力がある者にしか足を踏み入る事はできません。
それくらい、聖地巡礼は大切なのでございます。
「……しかし、寒さには慣れておりますが、今年の冬は――」
本格的に冬が始まる前に行う聖地巡礼ですが、
今年は特に寒い年となるでしょう。
――なにせ、すでに我らの冬の神の力は我々には制御できなくなっておりますから。
聖地巡礼をし、お供物を備え。
土地に祈り、この世界の冬が今年も厳しくないことを祈るのですが。
――バランスが崩れている、ということなのでしょう。
一刻も早く、冬の神の祝福を受けた妖精が誕生しなければ。
いつか冬は猛威を振るった後に衰退していってしまう。
冬が、訪れなくなってしまいます。
「――我が主よ。どうか――」
我々、この世界に生きる者に、祝福を。
*-*-*
さて。
とある方に私の宗教の理念を伝えましたところ、
どうやら綺麗ごと、と思われてしまったのか。
挑発をなされるような発言ばかりされました。
私の宗教は生きる者には勿論病気をしないように。
病気をしても直すようにしてきました。
ですから、邪教だなんて言葉は我が教団にはふさわしくありません。
なにせ、私達は平等に人を愛し、平等に救っているのですから。
――ですから、ええ。
救いを求めるのであれば、救いましょう。
目の前の人物が、それを求めるならば。