3日目

……死んでしまった人が出たらしい。

予想はしてたけど、感想として『早かった』と思う。

例のアナウンスの…資源の表示というのがもっと早かったら死ぬ人間が出なかったのだろうか?

否、いつか死人は出るし、多く持ってる人間から少しでも奪おうとする人が出るのは容易に想像がつく。

もしそんな人間が居ないなら死人なんて出て無いのだから。

自分は…早々に奪われる物を手放した。

襲われても自分が痛い目を見るだけなのと、襲った相手が徒労に終わる事だけを考えると多分これが一番平和的だから。

閑話休題。

自分には欲しいものがある、きっと普通の人が意識する事無く当たり前のように持ってる些細な物。

それでいて、私は持ってないもの。

…ここに来てそれをくれる子と出会ってしまった、自分から求める資格なんて私には無いのに。

どうしたらいいか自分でも分からない、ただ…それでも確かに『与えてくれたもの』はとても温かくて嬉しいものだった。

……ここを出たらきっと離れ離れになる、それでも…それまでに自分のストッパーが壊れてしまわない事だけを祈っておこう。

私は他人より劣るから、何も求めてはいけない、何も期待してはいけない。

他人に依存せず、ただ静かに雨のように…地に落ちて流れるだけなのだから。

ただ…それでも得てしまった自分だけの『秘密』ブランシュの事は、そんな気持ちを捻じ曲げそうになる程大きいもの。

でも、居場所を求める気持ちは捨てれない。先の見えない場所なのに、生きる事より貴女の事を考えてしまう。

ここで目が覚める前は…そう、雨の日で、珍しく外に出れたから嬉しくて散歩をしてた。

それから不意に身体を押し飛ばされる衝撃で……そこからまた思い出せない。