ここに来るまでの間。
それは、大変凄く興味深い日々と世界でした。
終末が訪れたと思えば、その印は正しく我々の世界のような青。
ほの暗い、青空という言葉などなく、灰に満ちた世界にとって。
正しく救いのようで、絶望のような。
終末が降ってきたのですから。
――しかし、皆等しく訪れるであろうそれは、延命となりました。
一旅人の私である者には、それがどういう理由で、とは分かりませんでしたが。
……いえ、興味が無い、に正しいのでしょう。
私にはとどまる理由もありませんでしたから。
「……しかし、相も変わらずこの教会はいささか静かすぎますね」
一日のお祈りを済ませた後。
こうして自分の部屋にて身の回りの整理をしていますが。
いつ私が戻ってこれなくなってもいい様に、定期的に伝聞を記録しています。
これもきっと、世の為、教団の為になると信じて。
その為に、私の転移の奇跡の力は授かったのです。
より良い世に、救いがいきわたるように。
――その為には。
もっと、色んな世界を見て、そして神の教えを広めなければ。
早速昼食を取った後には、新たな世界へと踏み出す祈りを向けます。
冬の神に祈りながら行うそれは、奇跡の力。
奇跡は、次の世界へと導いてくれるのです。
――その、はずでした。
この、雨の降る場所にくるまでは。