巡月日

『おい、そっちだ!』

『お前らは異端だ!!冬の神の宗教共よ!!』

『人々を大量虐殺した罪から逃げるな!』

――もうすぐ巡礼が行われる秋に。

とある街に滞在して。

いつも通り、教えを説き、救っていたのですが。

噂が領主の耳に入ったのでしょう。

何処までも、理解できない方々でございます。

『――ああ、お前だね』

『ローゼン神父』

『お前の噂は聞いているよ、この異端神父』

『お前は信者を救うと言いながら、殺戮を行っている事を』

『――さあ、償い、大人しく牢屋に入れ』

「おや」

「おやおやおや」

「誰かと思えば、白金の鴉様ではございませんか」

「民には優しく、邪魔者には目ざといと」

「ですが……、ええ、誤解でございます」

「あの者達は、自ら望んで死を受け入れてるのですから!!」

当然でございます。

生きようとする者には手をかけませんが。

死を望むのであれば、私の手で救うのが、私神父としての役割でございますから。

ですが、戦うと厄介な方なのには違いがありません。

一旦異世界へと路地裏から逃げ、体制を整えましょう。

『……この、死神め』

ええ。

私は死神でございます。

*ー*ー*

さて。

コンテキスト様の救いは失敗に終わりました。

天使様も消え、ジャック様も消えた今。

私の望みは失敗でございましょう。

せめて、彼の間違いを救ってくれる者がいれば、良いのですが。

……ですので。

私の終わりは、誰にも手をかける事は、きっとできないでしょう。

私は、餓死で死ぬのですから。

最後まで、悪人でいましょう。

それで、皆様が快く外に出れるのであれば。