散歩をする私が、まだ落ちていない理由。
それは、どこかに歩いて行くことそのものが、
落下を避けるような動きになっているのではないか?
なんて。
あの、落ちていった天使は、
バンケットにいたのを最後に誰も見ていないらしい。
移動途中に消えたのではなく、
本当に。そこをすり抜けて落ちていったらしい。
もしかすると。
その場から、その場に向かおうとした。
その矛盾が、よくないのかもしれない。
仮説だから、合ってる試しはないとおもうけど。
音は、確かに足元から聞こえていた。
あれは下という意味ではなく。床という意味でもなく。
『ここ』だったのではないだろうか。