雨、それと親愛なる人たち

ある時、目が覚めて

知らない景色で

知らない人達が沢山いて

最初はそりゃあ、何事かと。

驚きました

…………今更こんな話をしても、ですか

最初の頃は平和で良かったです。

天井があって、壁があって

居心地のいいソファまであって

……それは今もですが

██は、雨が嫌いです

雨が降る時はいつも

ロクな事が起こりませんから

虹を見せようとしたあの子

人を殺してきたお医者さん

優しくあろうとした少女も

全部、猫の大切な人です。

……雨がなければ、あの人達にも会えていなかったのと考えると

なんだか、複雑なものがありますが

今となってはただ

雨が憎いばかり

この空間が

非力で無力な自分が

猫はまだ、諦めません。

猫はまだ、抗います。

猫はまだ、死にません。

猫はまだ、抵抗します。

猫は、あの人達に死んで欲しくないですから。

生きていて、欲しいですから