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「犯人は、この中にいる』
停電明け、騒然とする堂内に響き渡る声。
それにより場の視線は一気に、声の発端の少女へと向けられる。
「犯人いんのヤバ笑 誰なん笑」
「それは…このうさぎが知っているよ」
少女───レイラはそう言うと、足元を飛び跳ねていた小さなうさぎを抱き上げた。
この堂の騒動の原因、消えた人間の代わりに残されたうさぎである。
「その兎は…なんですか?」
「これは……消えたおじさん」
「おじさん……!?」
そんな…驚愕し口元抑える白髪の女性に頷き返して、
レイラはうさぎへと問いかける。
「おじさん、誰があなたをこうしたの?」
すると兎はぴょんと跳ねて、跳ねて。
それから転がってまた跳ねて。
何度も同じような動作を繰り返し出して。
「なんか変な動きだね。探偵さん、これにもなにか意味がある感じで?」
「もちろん。…ヨンコさん、紙とペンを」
首を傾げるメイドに頷き返して、レイラは先程の女性に声をかける。
いそいそと用意された筆記用具、うさぎの動きを記号で表せば…
「これはまさか……モールス信号?」
「おじさんモールス信号できるのヤバ笑作家スゴすぎ笑」
「あー、私ちょっと読めるよ、メイドの嗜みですから。これはえっと……」
あ
く
ま
「……あくま」
出された答え。
ふたたび騒然とした堂内の視線は、今度は入口近くに立っていた人物に─────
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「……これ面白いんか?まぁ、いいか」
「……なんとか、約束は果たせそうだわな」
「………………よかった。はは、駄作だけどなァ」
筆を置いて。
残り少ない時間とインクを、約束を果たすために使って。
…満足だ。やりきったな。これでとりあえずは。