資源が尽きた。

どうやらこの空間からは出られないらしい。

…………

ロィナが死を悟った。まだ生きろ、それはもう届かない。

ならば見送ることにしよう。来世で逢えるように。地獄で逢えるように。

…………………

また、おれだけになるのか。

……………………………

おれはどうも"別れ"というものに慣れていない。

−−−−−ここから過去の話です。−−−−−

ローマに行くのだぞ。何故占いをしたいのだ。ガロッホ。

「ローマには臓卜師という占い師がいらっしゃいます。占いは的中すると聞いてことがあります。」

おまえが占いが好きなのは知っているが、しかし旅行くらいは占いのことなど……。

「何をおっしゃいますか。ローマの上流貴族の方々が臓卜師を贔屓にしているのですよ?是非、占ってもらいましょう。」

……おまえがそう言うくらいだ。わかった。占いを頼めるか聞いてみよう。

「ありがとうございます。マクベタッド。」

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「……陛下、そして女王陛下。恐れ入りますが、この臓卜師曰く、どうやらこれは敗戦を現す兆しとのことです。」

敗戦。ふむ。具体的にはどのような要因で……。

「敗戦。なぜ?スコットランドの占い師は勝つとおっしゃっていたのに……!」

ガロッホ、落ち着け。ローマにいる占い師だから当てにならんだけだ。

「いや、いや。この方の占いはよく当たると……!」

ガロッホ、大丈夫だ。おれと、おれの兵士達なら勝てる。だから安心してくれ。

「えぇ……えぇ……そうですね。」

「陛下、この占い師曰く、激しい豪雨が敗因に繋がるとのことです。」

わかった。では豪雨が来ないよう、帰って祈祷師に儀式を頼もう。

「………。」

ガロッホ?大丈夫か?

「………………はい。」

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「陛下!ご無事で何よりでございます!」

あぁ。あともう少し雨が振っていたら負けていた。祈りが叶ったようだな。あの祈祷師を雇用しよう。

「しかし、顔に傷が……。」

これくらい大したことではない。ガロッホの占いのおかげで目を失わずに済んだのだ。

して、ガロッホは何処にいる。おれが帰って来たのに何故此処にいないのだ。

「………。」

何を黙っている。

「……陛下、大変恐縮でございますが……。」

なんだ、さっさと喋ろ。

「……………女王陛下が、いなくなったのです。」

………何?冗談は寄せ。寝室にいるのだな。

「いえ!陛下、恐れながら事実です。私めが数日前の朝、奥様の寝室に向かった際………彼女が………。」

おまえはガロッホの世話係のものか……おまえの表情を見る限り、事実なのだな。嘘であってほしかったがな。

城にいる兵士に捜索は手配したか。

「はい!しかし、一向に見つからないのです……。」

……おれも捜索に携わろう。

「ですが、政治は!」

それもおれがやる。国の周辺、特に山々を調べるのだ!何処も標高は高い。そう遠くへは行っていないだろう。

「は!承知いたしました!」

……ガロッホ、必ず見つけるぞ。