落ちる

朝頃、起床。恐らく朝。

この『ルーム』内じゃ時間なんてなんも分からんけど、たぶん朝。

白衣の方が仰るには、“落ちる”事が唯一の希望、との事だ。

故に、私もこうして記してみようと思う。

希望へ向けて。

この性悪空間が何を望み、何を成し、何をしてきたのかは私には分からない。

だが、人の理の外に位置するものだという事だけは分かる。

此処には聡い少年が多い。

モニターを直視する勇気が私にもあれば、逐一彼らの容体の安否を確認できるのだが。

とはいえ、起床していられる時間がそれなりに短い身としても、なんとか役に立てればと思う。

私は――川上 末明かわかみ ほのかは。

無力だから。

――本日の停電後も、無事で居られる事を祈る。

痛いのは嫌なのでね。