星は静かに降り注ぐ。雨粒もまた、音もなく地へと舞い降りる。だからボクは、その両方を追い掛ける。夜空に散った光のかけらを、雲間をすべり落ちる水のしずくを。
雨は、いつか必ず上がる。暗い雲の向こうには、待ちきれないように虹が身をひそめている。しっとりと濡れた世界のどこかで、それは静かに息をひそめ、陽の光を待っているのだ。
ここでも、また。耳を澄ませば、かすかなあめのおとがする。地を巡る水は、川となり海となり、やがて空へと帰る。いのちの水は、絶えることなく巡り続ける。流れゆく星々と共に、水平線の彼方に沈み、そしてまた生まれ変わる。ボクは、その旅を追い掛けるためにここにいる。
まっくろな雨雲は、まるで大きなキャンバスのようだ。ボクはその表面を、光の爪でそっと削る。すると、にじいろの下地が、ゆっくりと顔をのぞかせる。きらきらとした星のラメを散りばめて、暗闇に彩りを与える。やがてにんげんたちは、それを見上げて、晴れを知るだろう。
だから、ここでも。たとえ世界が雨に閉ざされても、きっと雨は上がる。そのことを、ボクは伝えなければならない。虹がひそやかに息をしていることを、星が雨と共に生きていることを。静かに、やさしく、空に歌いかけるように。