「おはようございます」
「あぁ、おはよう……同室のあいつは?」
「……失踪処分になっちゃいました。一週間経ちましたから……」
「あぁ、それは……ご愁傷様。見つからなかったのか。」
「はい、結局。」
「……あの、『幽闇の手』の仕業じゃないんです?二年前に被害がありましたよね」
「あぁ?幽闇って……えーと、CL-G……0131……これか」
(書類の音)
「……ちょうど今頃だったか、確か」
「……それ、発見日の方らしいですね。実際に行方不明になったのは、2010年10月27日……」
「んな細かいことどうでもいいって!というか勝手に見るな」
「あだっ、殴るのはやめてくださいよ!」
「流石に勝手に見られてたら殴るわ、何のために俺がいると思ってんだ」
(書類の音)
「……あー、状況は一致するんだがな……」
「日暮れから夜明けまでの時間帯、一人、街灯などのない屋外での失踪……」
「……この都市伝説、15歳までの少年少女しか被害が確認されてませんね」
「あいつは23歳です」
「……ええ?ロリコ……というか見るなって!」
「あだっ」
「うーん、こいつじゃあ、ないんだな……そうなると……」
「最近、インターネットでも怪談がありますよね」
「……?そうだな」
「もしかしたら、私たちが把握していない……」
「インターネットミーム──ネットロアってやつも、あるんじゃないでしょうか」
――記録終了