ロッカーやソファ、誰もいない受付がある
テレビと、壁の上の方にスピーカーがある
窓はなく、扉も開かないが空調は良い
「違う!やめろォ!近づくなあ!!」
🎲1m離れた。
「どうもフォルテさん。貴方の後ろにいつでも教祖。貴方の心の友のムアンですよ」
「冷凍室から戻ってきました。なるほど、ランダム移動ですか。楽しいですね」
「うわあああっ!?」
🎲1m離れた。
教祖ムアン が突如床をすり抜けてどこかに消えた!
「おやフォルテさん。ツナと私に引き寄せられるなんて……よほど私に会いたくて寂しかったのですね」
「ツナは白米に合うとされる」
破壊神(ではない)、釣られてくる。
「ツナで彼をおびき寄せてみますか……。来なくても英気を養っておきましょう」
教祖ムアン は缶詰を開けた。ツナのおいしそうな香りがする
「うーん むにゃむにゃ」 スーパーねごとタイム。
「ななしくんは6個トランプをもっています」
「銀髪のお兄さんに1個あげました」
「ななしくんの持っているトランプは残りいくつでしょう」
一般人の回答例:6-1=5だから5個。
トランプサイコパスの回答:
「答え 7個。そうこうしているうちに2個拾ってしまったので」 捨てろ。
捨てるコマンドなくない? せめて元の場所に戻したい。
「……名前を聞いたわけじゃ……」
戸惑っている!無駄に疑ったところで意味がない相手なのかもしれない……
「えっ……」
気づいたら協力することになってたし相手はなんか気持ち悪くなって寝ていた。置いてけぼり
まあ他の部屋も見たかったしとりあえずいいか……?ということでそのままどっかへ行った……
「名前ですか? 名と呼べるものは持っていませんので、……」
「とりあえずは、ななしとでも呼んでください」
名前を聞いているわけではない。
「あっ ちょっと気持ち悪くなってきたな」
「他の部屋も見たかったんだけど……」
流石にホールケーキ一気食いは脆弱な胃袋には荷が重すぎた。
当社比30%ほどしょんもりしつつ、よろよろと壁際に向かう……。
「どうやら私はここまでのようです……ばたり」
「出口を見つけたらおしえてください……おやすみなさい」
なんか勝手に一方的に協力関係を構築した。
ロビーのすみっこで横になり、そのまま寝た……。すや……。
「え……」
かなりいらなそうな顔をしたけど結局受け取ってしまっていた。なんということだろう。特に重要なものではなさそうだが……
「……なんなんだお前……」
やたらいろいろ渡してくるからか相手を疑い始めた!疑心暗鬼
「日持ちしそうな携帯食もありましたね」
「あとなんか……これは食料じゃないですが謎のボタンが8個」
全く同じ見た目の謎のボタンを8個取り出して見せる。
「みつかったものはこのくらいでしょうか」
「あ、ボタンは多分ぜんぶ同じ効果だと思うので一個あげますね」
「脱出のカギになるかもしれませんし……」
「ならないかもしれません」
一応誤って押さないように注意は払いつつ、ぐいぐい謎のボタンをおしつけた。
「……贅沢なやつだな……他の食料は手に入らなかったのか」
ちょっと呆れの目で見た。失礼
当人は相変わらずケーキに特に興味があるわけでもないらしい……
「なるほど? ケーキ経験値が少ないのですね……」
謎の経験値概念。
「ここなら飽きるほど食べられそうですよ」
「私は既に……飽きてきました……!」
さっき1ホール一人で食べてたもんなお前。
「……そうか……」
一応受け取ることにしたらしい。カギにならなかったら、いざという時にばら撒いて目眩しに使おうぐらいのことしか考えてないっぽいけど
「特には……ほとんど食ったことがないから、嫌いもなにも……」
無表情のまま気のない返事をする……
「脱出のカギになるかもしれませんよ。……ならないかもしれません」
「あとまぁ暇つぶしにはなりますし」
後者にしかなり得ないだろう。別に脱出ゲームでもないので。
「……ケーキお嫌いです?」
全人類ケーキ好きだと思っているようで、生返事が帰ってきたことに不思議そうに首を傾げた。
どこからともなくホールケーキまで渡されていて戸惑っている!!無碍にするわけにもいかないので尚更困っている……!おろおろした……
「天使様もお気をつけて。おやすみなさい」
「どれ、探索してみますかね」
「……?」
なんかいろいろ考えてたらトランプを持たされていた。なんで?という顔で渡してきた相手の顔とトランプを交互に見た……なんなんだろう……
「はあ……」
脱出に関係なさそうなケーキのことは重要視してないらしく生返事だけ返す。無愛想……
「探索もかなりしたし、僕はベッドに行くとしよう。さらばだ皆のもの」
「あははは!ウケるぅ~!麻呂こういうの好き~!」
「トランプのルールが無法地帯ですことよ!」
「よい暴食を~」
暴食の天使をにこやかに見送った。
「分け与えることはいいこと・・・!」
ゆりえ はケーキナイフを振り回した。
*無知の天使は知恵を授かった
「トランプの神に愛されてるレベルでトランプしか出ませんね」
「私の探索技術によってこのロビーがトランプで埋まってしまう日も遠くないかもしれません」
こわ。