ロッカーやソファ、誰もいない受付がある
テレビと、壁の上の方にスピーカーがある
窓はなく、扉も開かないが空調は良い
「ココハドコ…」
「おや、顔を落としてしまったようだ」
「私がいるところはすべて天国です」
「乗っとるのは鬼神や」
何?
「あっはっはっはっこの筋肉でホールケーキは、パーペキに切れるで」
「キレてる、この筋肉でな」
ドヤ顔でございます。
文明人なので普通に切り分けて食べるらしいが、筋肉は無敵の可能性もある。
そうか?
ななし はホールケーキを切り分けた。
「ぐぬぬ……しかしあれほどの筋肉があればケーキナイフなしにホールケーキを食べられるに違いない……! クッ、やはり時代は筋肉か……」
そんなことないと思う。文明人だし普通に切り分けて食べると思う。
いや、文明人って床から生えてくるだろうか……。
「ありがとうございます。なるほど……」
「まぁどちらか片方よりは二刀流のほうが強そうですね」
ケーキナイフを受け取り、さっき買ったナイフと見比べる。
今食べ物の話をしているんだがなぜ刺殺の話になるのか。
デスゲーム説がまだ頭から抜けていない。
「おっ良い筋肉。素晴らしい!鬼神!肩にショベルカー乗ってんのかい!」
「ナイフは厚くて直刃、ケーキナイフは薄くて波刃。切れ口を綺麗にする為の使い分けなんだ」
「でもまぁ正直アタシやお人間様みたいな暴食タイプにはそんなの関係ないよね。手っ取り早く食べれるなら何でもいい」
しょうがないな~の面をしながら渡します。
這い出た上でむきむきと自慢の筋肉を見せつけております。馬鹿者。
「あっナイフじゃだめだ。えっナイフとケーキナイフって違うの……?」
お前はケーキナイフで人を刺殺するのか……?
ここではテーブルマナーが絶対らしいことは察した。
お上品に……なるしかないのか!
「えーんケーキナイフください」
素手でホールケーキを食べられない人生。せちがらい。
「ケーキをそのまま食べるのはお人間様の所業じゃないってことさ」
「ナイフやらケーキナイフはあげられるよ。余りまくってるから」
「えっマジだ食べられない。ナイフに魂を売るしかないというのか……」
システムの壁は高すぎる。ナイフのお値段はたったの500。お安い。
「えーんごめんn自分で出れるんじゃないですか!!!!!」
がんばったのに!!!!!! がんばったんですよこちとら!
えーあんなにがんばったのにな!!! これが筋肉長者か……。
「あっケーキだやったー!」
ドロップしたケーキに秒で機嫌を直し、もぐもぐ食べ始める。
もちろん人に分けることはせず全然一人で食べる。
ケーキは別腹ですからね。
多分十数分後、一人で食べたことを後悔してロビーのすみっこでふて寝する胃袋雑魚女装顔アリ名ナシとげとげがいることだろう。
ネクサス(ほんもの) が突如床をすり抜けてどこかに消えた!
「リリースされてもうた!!!!!</b>」
そんなあ。
あなたに筋肉ぱわぁはないのかもしれない。
「しゃあない、自力で出るか……」
<b>だが、こいつはどうかな──
ズズズズ………(力任せに床から這い出る)
「アタシも一人で食べる派だからこその助言さ。実は普通に食べずらいよ ホール切らずにそのままって」
お人間様って……元気!脳内インプットが完了したかも。
「人間、元気だね……ちょっと怖い元気………」
「ホール全部自分で食べるのでケーキナイフはいらないのかも」
分け与えの精神、0。
「ひええ」
共鳴する190オーバーの男に震えあがる。
「ど、どうしよう……助けてあげられないのかも……」
筋肉Powerが足りないばかりに……!
あの時、腕立て伏せをしていたら。あの日、腹筋をしていたら。
日々の積み重ねがあれば、この人を救えたのかもしれない……。
「ごめんね……強く生きて……」
あきらめが早い。そっと手を離した……。
「埋まってる人の大声でワンチャン掻き消えるかなって思ったけどダメだった……恥ずぴ……」
結構余裕がありそう。
お人間様って 愉快ですね────
「うわー!!」
自分より大きいガタイのいい男が叫んだら怖いからね
ついでに何かドロップするかもしれません。
「端の方が落ち付くんだ、そりゃ残念。でもアタシは優しいからね、無理強いはしないよ」
「手前だけどすみっこ。手前だけどすみっこ。もっと大きい声で言っても良いよそのギャグ。アタシは好き」
「うん……だから歩いてたら同じ顔に多分会うよ……」
「本当は1人なんだけど分裂しちゃってぇ……肝心の頭が見つからなくってぇ……どうしよ……」
「ウワーーーーッッッッッ」
共鳴しました。するなよ。
床に埋まってる190センチオーバーの男って実は怖くてぇ………
ソレがしかも叫んだらもう終わりかもしれません。
人間のイメージを植え付けています。いいのか?
「永住するにはちょっとね。お目目と精神に毒すぎるかも、ここ……」
「ホールケーキあるよホールケーキ。ケーキナイフをご持参の上お求めくださいね(?)」
「アトラスと言うやつも複数人いるのか…?」
「人間は声がでかい。僕は覚えたぞ」
「ふふ……ありがとう、でも手前隅っこが落ち着くタイプのアトラスだから大丈夫だよ……手前だけど隅っこ……」
「では飢え死にするこたないのですねえ。ここに永住する輩もいそう」
「えっケーキ! ケーキたべたいです! 探そう……!」
ケーキ。しかもホール。ちょっとわくわくしちゃうぜ。
「飯さえあれば死にませんからnウワーーーーーッッッッッ!??!?!?」
内心ちょっとマンドラゴラとかなんとなくおもっちゃったやつが叫んだらそらびっくりするよ。
それでなくとも床に埋まってる190の男が叫んだら100人中1000人びっくりするよ。
どちらかといえば後者寄りのびっくりだよ。