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ばいばいと いくひとにして
みなみなー
おいのりします。
「じゃ、にぎやかしよろしく~オレはちょっと散歩に出るわ。」
「このような無彩色のさみしい場所ですし、にぎやかな場所が一つくらいあったほうがみんなきっと気分が……こう……いいかんじになんとかなるはずです」
「おお、リアルタイムで声援が力になっています」
「ハッピース~ミナミナハッピース~」
みなみなー!
てんしさまが もどったので にこにこ
「ふふ。元気な声が聴けると少しだけ気持ちが上がるわね」
うるさいはうるさいし、
やかましいはやかましい。
でも、沈黙は金ですから。黙っています。
ほっと胸をなでおろす……。
「せめてゲームセンターみたいな施設があれば…うーん」
「あ、元気な天使だ。ハッピース~」
「………………? ……………!……………………!!!!!!!!」
耳に手を当てて聞き耳を立てるようなポーズ(すごく、わざとらしい。)
「皆々様方……!ありがとうございます!皆々様方の応援にお応えし!
私、これからも天使としての勤めを果たしていきます!どうぞよろしくお願いいたします!!!」
やかましい街頭演説のようだった。もどった。
「うるさいとか言うから……」
「……プールが唯一の娯楽でしょうか」
「正直、プールかあ、とは思いますが」
「元気な天使の声あったら生きてるって感じするよね。」
みな みなー?
あれ?どうしたの? と、てんしさまを みます。
「どなたか天使さまのミュートボタン押しましたか?」
「あれどうしたのかしら」
「あわ ごめんなさい にぎやか! にぎやかで素敵です!」
あわててちゃんと上げるフォロー。
「テレビは……」
「当然、何も映らない……」
砂嵐だけが映し出されているモニターを眺め見て、
バトルロワイヤルを彷彿とさせる。まさかね。
「景気のいい……」「ケーキ……」
「なぜか嫌な予感のする響き、かも」
「プールとシャワーで水場が被ってしまった…」
「プールにシャワーは必要か……」
「プールにシャワーか。身体をきれいにする設備はあるんだね」
「…………………」
「…………………」
「…………………」
急に黙った。
「お褒め頂くことは嬉しいものですね~」
「私は可能な限り美徳を振りかざしますともブンブン!」
「それで人間様方をお救いできるのであれば」
「大丈夫。天使様が一番うるさいと思いますよ」
ほかを下げるタイプのフォローだ。
とか言いはするけど、右に倣えで祈ったりはしない。
だって、皆して謎の天使に縋ってる構図はやっぱり怖いし。
「うるささでは負けませんよ!ウオオオオ(張り合い)」
「……娯楽らしいものはなかったようですね。確認ありがとうございます」
しゅん。
けーき
けいき
……?