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白い子とは正反対に、
これは視線を床に落としている。
上を向くもの……下を向くもの……。
「ぐうおおおおおっ……ム”ン”!!!!!!!」
あまり天使から出してはいけなさそうな声と共にふんばり、受け止めた。
ぎゅっぎゅっ!頭に手を回して手探りによーしよしよし!!!!!!!
「え!?いい匂いします!?そうなんだ……流石私……!!!!!」
「りんり ない」
「やった~~~~~」
遠慮なく胸にダイブ!! ぎゅう~~~~~
「にゃ~~~~天使にゃんからいい匂い~~~~~~~~」
喋らない人を見たけど
すぐに視線は 天井に戻った
ゆらゆら ゆらゆら
「…………」
ソファの方をチラチラ見ていいんですよ~みたいな雰囲気を出す……
「よしよし……ですか! 構いませんよ!
この胸に飛び込んできて頂ければ!!!
天使の努めとしてよしよし!果たします!うおおおガバッ」
ふと視線だけ周囲にやれば、
人間の方が場違い感があるような。
……。
やっぱり、どこも居づらい、かも。
「真実ですよ~……!
おやありがたいお言葉!
この天使ミルメコエル、けして折れることはありませんが……
ミケ様の心遣いには大変嬉しく思いますよ~~~!!!!」
ソファで 足をゆらゆらさせてる
視線は 天井
ケーキが降るのを 待っている
「そうだにゃ~、命の洗濯にゃ。
汚れを落としてすっきりするのってやーっぱり大事。
天使の子がボロボロじゃ送られる側も心配しちゃうもの」
ね。
「あ、できれば死なないように天使にゃんに今よしよーしってされたいかも~」
天使、本当にいたんだ。
随分と遅れてそうぼんやりと考えて。
不穏な空気は息苦しいけど、
和気あいあいよりはずっとマシ。
ソファーの隅で小さくなって、膝を抱えた。
「………いってらっしゃい、ませ。…… ……」
「気休めでもそういうのが大事な時あるのにゃ~
逆に天使にゃんたちがだめそうなときは僕が慰めてあげるから、いつでも胸を借りに来ていいにゃん」
本当の所どうなるかなんてわかんないけど。
美人にそう断言されるだけで心休まるもの。
「ふーん」
何か考えてた
ソファに ぽてっと座り込む
「シャワー は いのちのせんたく」
「………、………」
「天使は……死んでも死にません。天使なのですから、ね。……」
「…………アァ これ以上 見苦しい姿を 人類の皆様に晒すわけにはいきません。」
「シャワールームで、洗い流して きますね……。」
「いくらでも、そう言えるでしょう。……」
「……ええ、お迎えしましょうとも!
貴方の魂はこのミルメコエルが、
責任を持ち……、天までお導きいたします!
あっでも、死に急ぐとかはね、あまりなさらずにね……」
「……………………。」
「 天使は 死んだら どこに行くのでしょうか。」
「そうですね。死したものには 天の……お迎えが来ます。」
「きっと神様が魂を次の」
「次の、人生へと 送るでしょう。」
「……アァ すみません。私のことは お構いなく……。」
「やくそくって いくら ?」
「…… 天使は……無職ではありませんよ~!
今は肉の器に縛られているので、その要素もあるかもしれませんが……
私は皆々様方の助けに必ずなります、安寧をお約束致しますとも!」
葬儀屋さん、……襲われたんだ。
少しだけ話したことのある、
少しだけ知っている人。
ちら、と怪我人の様子を見やって。
ああはなってないといいな、なんて。
あなたは知らない人だから。
そんな、よくないことを考えている。
「んじゃ~僕が死んだら天使にゃんが出迎えてくれるのにゃ?」
可愛い天使にお出迎えされるなら悪くないかも~なんて
「なんて、言ってる場合じゃないにゃ。
そこのかわいいこちゃん、手当とかいるかにゃ?」
「……はい、私は……大丈夫、です。」
「迂闊でした。 まさか、本当に襲ってまで資源を手に入れようとするなんて…………。」
「そうぎやさん おいのりやさん」
知ってる名前に 反応した
「てんしのはなしはそとのはなし」
「そうぎやさんも そとのはなしで」
「いまは むしょく」
「てんしも むしょく」
「……襲われた方は……葬儀屋、と称しているお方でした。」
「死んだらどうなるか、…… 簡潔にお答えすれば……
私共天使が魂を正常な輪廻へとお導きする、という形になっております……」
「ここでケガする理由をかんがえるとね~」
気にはなるよね。自分もだけど。
「……!フォーミュラ様……!?まさか、貴方様も……
……大丈夫……ですか……!?」