『ロビー』
色褪せたようなあまり広くないロビー。
無人の受付カウンターとモニター、いくらかのソファがある。
開いた大扉の向こうは、中庭が見える。
『記録[
「おいおいおい!アレで軽いつったか!?文庫本幾つ分やるつもりだよヤバ!超オモロいんだけど!長々なおにーさんやんじゃーん!」
「ララちは昨日からマブマブのマヴってな〜
……っと、レジち、良いとこに来たな〜、今なら絶賛自己紹介チャンスだぜ〜?」
アタシもやっとくか。
入江ラララだよ。
オモロい事アタシも好き。
絶賛雨がなんかうるさすぎてなんか聞こえて来そうな事以外は元気だよ。みんな平気でヤバたにえんだぜ。
「えてして超大作のプロローグは長いと相場が決まっております。
思うに、様々な機器や力が使えないようだからこそ、言葉は力になります!
なので今の軽い前置きもそのようにお受け取りください!」
「う~ん……」
「それって……これまでどう生きてきて、だから善人である僕は救われるべきなんだ!って主張し合うの?」
「対話より先に刃を握ったヒトタチに通用するかなあ……」
「シンプルな自己紹介タイムでガチウケる」
「ま〜でもマブになるなら紹介しといて損は無いな〜、
俺、タチヤマヒシミ〜、なんかモニターだとカタカナだし姓名逆だけどなー、でけ〜事とオモロが好きだぜ〜」
「俺たちマブダチいえーい!昨日はマブダチ記念日!今日もマブダチ記念日!」
エアでクラッカーを引きます、音はもちろんしません
「まずはマブになって〜!でそっから知ってくぜ〜!」
「お、白衣ちゃんね〜は行ってら〜!」
「我々は誰かを咎める以前に対象の判断材料がない!
まるで知る由もない、朝食のパンの原産地など知る必要もない!そのように!
しかし知ってしまえばどうでしょう?原産地が希少な小麦の産出地であれば、ただ無闇に貪ることに躊躇いを覚えるやもしれません!
我々は互いに知るべきなのです!互いに呵責を生み、暴力を抑制するために!
だからこそ今!我々は優先的にすべきことはそう!」
「まあ、アタシは目の前でなんかしない限りは敵じゃないと思ってるから…。あ、ちょっとタバコ…。」
立ち上がって、そのまま廊下の方へ。
「……」
不自然な間
「ま〜理由考えてる暇がないのはそうかも?……そんな事よりオモロとサイコーで満たしてくのが良いか!シケてるよりは明るい方が狙われにくいしょ!
仲良し的な意味でもな!つーわけで今日ここに居るから俺たちマブダチって事にしよーぜ!」
「…あの差別的だった奴ら、タゲられてないといいけどな…。」
正直、医者の出番はない方がもちろん良いのですから。
とりあえず…タバコ吸ってこようかな…他にも知らない情報があれば正直欲しいしな…。
「それはそう。恨み買いましたーはともかく、
理由なんか考えても仕方ねえし?」
「だから停電には気をつけよーってな」
そう。理由なんてないことのほうが多いんだから。
「それより仲良くしたほうがいんじゃね。
みんな仲良しなら襲われないしょ」
「病弱君はまー、休む時はきちんと休みなね〜」
ふわふわしてると…もうなっているか。
「ん〜、まだ目的無いんじゃね?はそーかも、ただ、悪魔とか化け物!ってずっと主張してた子達が手当り次第やってないか心配的なー?」
「ま、暗くなったら気をつけるしかね〜よな〜」
「私めが思うに、65名も過去関係が見出せない方々が集えば、主義主張思想が確実に合わない者が出てきます。形や種族が違う方もございますしね。
そしてそのような者たちは、合わない者を敵と認定する。免疫機能のように、排除方向へと働いてしまう!
では何故敵と決めつけてしまうのか。それは、相手を知らないからです!
知らないからこそ、判断材料がないからこそ、襲える」
アタシ雨粒なの?ヤバ。雨チョーウザなのに、降ってる側だったぜ。
仲良くしたいけど、うるさいのとりあえず止めてくれ雨よ。さっきからなんか言ってんの分かんないんだわ。