『ロビー』
色褪せたようなあまり広くないロビー。
無人の受付カウンターとモニター、いくらかのソファがある。
開いた大扉の向こうは、中庭が見える。
『記録[
「……」「行くんですね、観測不能に」
観測出来なくなるのはちょっと困るけどさ。
ただ見守っている。カウンター越しに言葉を聞いている。
「……」
よほど会いたい奴なのだな。
行き着く先は地獄すらぬるい地獄だろうに。
「むずかしー。紛れのレベルを越してんな」
「そりゃここ最初からおかしかったけどよ。
どーすりゃいんだろな」
「…ありがとうございます。…突然、か…。」
困ったな、と。とりあえずまた、歩き回って探すぐらいしかないのか、と。
「……」
夜草さんは、落ちるところ…誰か目撃、したのだろうか。
「ええ。すっかり気を抜いていたから。本当に突然のことだった。
アンに会えるならなんだって……」
「……こちらこそ、お願いします」
深呼吸。喉の奥から声をひり出して。
呼吸を整える、あちこち這いまわって身体は悲鳴をあげている。
身体が熱い。でも、あの温もりに比べたらずっとずっと、冷たい。
「バンケットで、私を撫でているときに突然いなくなったわ」
息も絶え絶えにそう答えた。
「…あの、ですね。」
聞いてくれたなら、付けたそう。
「今、こんな状況じゃないですか。それで…、もしかすると、同じ場所に行けるかもしれないな、と思って。何か、お心当たりがあるなら…って、今、話していたんです…。」
「よろしければ、ご協力、頂けません、か…?」
「……」
最後だから。
「なあそこの白いの」
繭擬きを指して言おうか
「あんたの連れってどう落ちたん」
俺はこういう人間。最後まで。
貫けよせめて。
「人を騙す、理由か」
思い浮かぶのは、あの子を戦える舞台に立ててあげたい、そしてその光景を見たいという気持ちだった。
「ひとまず脱出口を探すべきだ。今候補にあるのは中庭が空いてるかどうか確認して、空いていれば危険を避けながら帰る。(ずっとここにいたので中庭のことを知らない)
おそらく中庭で死亡者がいる以上なんらかのデストラップが存在するのでしょうね。これが1つ。
もう1つは、落下現象に縋ることだ。まだ次の停電までの猶予はあるはず
アタシもさ、やりたい事やり切った末にロスタイムってるからさ。
だから、みんなにも笑顔でやり切って欲しいんだわ。
んで、出来たらアタシの事、最高にカワイイ所で思い出してねってだけなんだわ。
「……なるほど」
「なら、協力者は多い方が良いですから」
方法はどうであれ、目的はどうであれ
目指す先は同じなのですから。
「目的そのものに囚われすぎたんじゃないかな」
「……僕もそうだったし」
内省する扇動屋を見て、ぽつりと漏らす
これは善行そのものに囚われて、最悪を踏んだ女の言葉。
「きっと、最初から合ってたんだ」
「1番最初に抱いていた、ほんのちょっとの慈しみで十分だったんだ」
「キミが1番最初に抱いていた『人を騙す理由』を、もう一度探してみれば良いんじゃないかな」
「……僕はもう答えを得たし、ね」
>>17482
「ひとりでも死にますよ。」
其は貴方をそうやって判断しただろうね。
自己解釈。
「私が資源になったら使ってくださいね。」
なった時は忘れてるだろうけどさ。
辛いっぽいんだけどさ。
アタシ、動けるんなら動いた方が良いってアドバイスみカマしたんだわ。
だから、そこに行く方法を探すんなら、頑張ってくれるって思ってる。
確立とか知らんのやけど、一人って寂しいじゃん?
だからむしろ、一緒に頑張ったって欲しいんよ。
「運だけで、落ちれるのなら、ね…」
「…正直、目の前で失った子に聞くのは少し…憚られるがね…。」
聞いてもいいなら、聞きたいとは思うが。
…どう、なんだろう。非常に、傷ついているようだった。けれど、彼女と一緒じゃないと、嫌、と彼女は言った。…同じところへ行けるなら、協力してくれるかもしれない。
バグ…なら、再現性さえあれば、いくらでも落ちることができる…筈だ…。
いちお、繭の子居たじゃん。
あの子、天使ちゃんが落ちたの見てるらしいから、そこから情報貰えるかも?
しらんけど。
ちなアタシはなんもしらん。警戒してほぼ個室とロビーにしか居ない程度になにもしらん。
反省できる奴は偉いと思う。
アタシちゃんはそう思う。
なので、コンテキくんもどうなるか分かんないけどさ、良い感じになったらマブとしても嬉しいよね。
(別に、色々あったけどさ。それでもマブと思ってるんだって)
「ひたすらに歩き回って、あとは運なんですかね」
誰かは『ゲームのバグ』なんてことを言っていた気もしますが、果たして『バグ』とやらはどうしたら偶然ではなく必然と起こせるのでしょうか。
「……そうだね、落下…。」
突然床から抜けて、落ちて行ったと聞いている。その先に何があるかは、正直、気になっていた。
「どっかしら、歩き回ってれば…落ちれるかもしれないね…。」
どういう時に現れるかは、全くもって不明瞭で。
落ちるのならば、歩き回る他ないというわけで。
(>>17433 に対してでもあり、今のこの場に対してでもある)
「クッ……なにもかも足りなかったからって……適性ではなかったからって……ワタシは出来たはずだと虚像を見ていたかった……!ワタシは……!」(入江の発言の時)
(その場で立ち尽くして、長考して)
「ああ、取れる選択肢は、2つしかないのだろう……ッ!
生きて帰ってこの年で誠実さを身に着けていくか……生きて帰って自身を騙しきるような嘘のつき方は覚えるか、だ……!」
「『落下』とやらの詳細が分かりませんから。
このまま雨に打たれるか、餓死するかよりは」
「よっぽどマシな可能性もありますし」
兎にも角にも、時間はまだあるのでしょうか。
……猫は、自分のことはどうだっていいですが
貴方たちには『生きて欲しい』と、思っていますから。
「さーて、ここからどうしようかね」
「そもそも晴れたところで迎えが来るかもわからないし……」
こうしてなんとか立ち直って、ようやくスタートラインに戻ってきたわけだが。
前も後ろも餓死と雨のゴールテープがあるだけで。
おっと、落とし穴もあったんだな。