『ロビー』
色褪せたようなあまり広くないロビー。
無人の受付カウンターとモニター、いくらかのソファがある。
開いた大扉の向こうは、中庭が見える。
『記録[
>>14926
「人殺しが楽しくなるのが理解できません。
ほんと嫌になります。
変わらないならどっちでも僕は気にしません」
生きる世界が違うというか、そうせざる得なかったとしてもだからと言ってそうかとならなかった。
「……そう、それは本当、か」
こんな場所じゃなければな。
そんな人だって知らなければなぁ。
僕は好きな本を差し出したのに。
手を相手の顔の近くへ出す。迫る。
顔がダメとか言ってたっけ。いいか。
「……」「えぇ、言わなくても結構です」
「俺は、聞きたくないことは聞きませんから」
冷徹。
「そうですね、」「下振れを予想してなかったからやったのかもしれません」
「或いは、」「下振れてもなお生に希望を見出していたのかもしれません」
分からないけどね。
おやすみなさい。と軽く声をかけて、どこかへ行く者を見送るだろう。
これはまだここにいる。カウンター越し、モニターをただぼんやりと見ている。
「ん、じゃ言わな〜い!言いませ〜ん!パラパぺぺ〜!」
わざとそうだと分かるように言ったか。
「そうそう、何が起きるか分からない。勝率の分からない賭けなんてよくやったもんだよな〜、アイツ
とことん下振れを予想してなかったよな〜?」
「さてと、俺、寝るわ〜、明日も誰がが死ぬとこ、見てなよ〜?じゃ!」
と、言うと、ようやく立ち上がって、何処かへ歩こうかと。部屋はどっちの方向だっけか
「え〜、せめてもう少し頑張りません?ほら、ひみつのお部屋で内緒話のお話でもして」
「一緒にいてあげますから、私」
「……日常的に殴られていた、だとか」「そういうのだったら聞きません」
「俺もそこまで良い人じゃないですから」「気まずくなりそうなものは聞きません」
他人事。それも良いんだろうな。気にしてないや。
2発殴った人を見ては、殴られた人の方をもう一度見て。
「ま、蘇生したが故の副作用ですからね」「何が起きてもおかしくない」
「体全体が動かなくなるも、」「それこそバケモノになって終わりも」「他もあり得る」
蘇生されてから後天的に何か起こる可能性も、と。
「おっけ〜おっけ〜、他人が多いと全てを覚えてらんね〜からさ〜?
ああ、聞きたいなら聞いちゃえば?ま、大体それはそうか、って事しか出ないがな」
何処か他人事のように。
「あくまで俺はそうだっただけだ、バケモンになってオワオワリ〜もあるかもな〜?ま、知らねぇけど」
「昨日」「……多分、ぼうっとしてたか起きてなかったと思います」
「でも、そうなんですね。……理由は聞かない方がよろしいでしょうか?」
カウンター越し。伸びる人を見ていた。
「身体がダルい」「……それが蘇生薬の副作用、なんでしょうね」
「ともかく、大丈夫です」「俺を生き返らせる人はいないと思いますから」
冷静。
>>14910
「他に道が無かったので、仕方なく。まあそれで楽しくなって、心の中の猛獣を御さないで手綱を手放している時点でまあ、アレですが……」
良いことではない。そういう人は、同業者に大量にいたけれど。
「脱いでお話します?あんまり変わんないですけど」
そもそも今だって半分くらい脱いでるし。
「……そうですか。まあ、一応ちゃんと働いてましたし、本が好きなのは本当ですよ。映画も、好きですね」
そういう職業だったからという言葉に力なく微笑む。
「あ〜、昨日アンタに言ってはなかったか?顔面と腹は慣れてんだよ」
と、言うと伸びをする。
「それはそれとして体は馬鹿ほどダルくて、立ち上がるのめんどくさくなんぜ〜?
生き返る事になった時は気をつけろよ?ダルいか動けないかは知らねぇけど、めんどくせ〜のは確かだからさ?」
「ま、どうせもう誰も生き返らね〜けど」
こんな事になって使う人なんて居るのかな
>>14848
「ずっと、そうやってきたんですか。
皮を変えて、殺して、そう言う仕事を」
今はその皮を被ってるようだが。
煽られた言動は忘れてない。
「……」
「僕は良い人じゃない」
自分は中途半端にしか優しくできない。
人助けは先輩のようにはできないし。
押し付けのようになる時だってある。
しかも助けた人は殺人鬼だし。
「本の話をしたのだって、君がそう言う職業だったから。
嬉しくなって話しただけ」
「ん、」「……あぁ。多少は動けるようになったんですね」
「2回も殴られてましたけど、大丈夫ですか?」
静謐の中、異常な冷静さ。マシ、の意味を明確には図りかねて。
暫く動いていなかった身体。死んでいたみたいに。
増えた赤が落ち着いた頃合いで
「……ようやくマシになった、ってとこだろうな」
胡座の姿勢にでもなったか
「……」「どうしよっかな」
このロビー。正気の人間が、俺だけしかいないや。
地獄だろうが住めば極楽、慣れてしまえば異常な心労も浸透していく。
カウンター奥でぼんやりと、モニターに映されたロケーション部分を見ている。
>>14845
「ではまた!」
また約束を忘れては申し訳ないし、バンケットの床をすぐ確認しにいくだけしよう。
この場を去った。
>>14813
「嘘……まあ嘘ですね。一応『レジアール・エルデルナ』という、いま着ている役割の上では本当なんですけど。私って観点で見ればまあ、嘘か」
実際の職務は殺し屋とは言え、殺すために身分を偽るのはお手の物。
「医療品に関しては勘弁してください。怪我してたのは事実だから」
「何故依頼を頼み、何故襲わなかったのか、ですか……」
考え込んで、口を開く。
「それは簡単です。君が良い人だから、君と本の話をしたからです」
>>14836
「シュシュ様でございますか!……了解いたしました。急ぎの用事でないことに甘えさせて、少々確認したいことがございますのでそちらを見てからでもよろしいでしょうか?」
>>14829
「申し遅れました、ごめんね!ボクはシュシュ・ラパン。
暇な時で良いから『三月ウサギ』に来てくれない?急ぎの用事ではないんだけど、話したいことがあって...」
「ありがとう……。
皆も、あなたも、無事過ごして欲しいものよ」
小さく会釈すれば、その様子を見送って。
視線はモニターへ戻ることでしょう。
「(誰であれ死んでしまっては集団が淀む。やめていただいて希望に踊っていてほしいものだが)」
「……存ぜぬ状態であっても私め、お二人がまた会えることをささやかながらに祈らせていただきます。
もう少しだけ耐えましょう。私めは少々別の場所へ向かいます」
>>14741
>>14750
でっかいため息。
「嘘ついてたんですね。
職業書店員も、今迄の態度も。
最後僕を利用して医療品まで使わせましたね」
冷めた顔。
依頼人に裏切られたのだもの。
「本当の事教えてください。
どうして僕に依頼を頼んだのか
なんで僕を狙わなかったのか」
>>14792
※了解です!急な初対面綺麗事不審者の相手をしてくださりありがとうございました…!!楽しかったです!おやすみなさい!
「希望はともかく、生きたい気持ちはなかったわ。
最期はあの子の隣がいいの」
だから、今は死にたくない。
希望が破れたからこそそう強く思う。
皮肉なこと。
「……ええ、もう少しだけ」
蚕蛾の短い余命が、未知に落ちた天使の命が、繋がりますように。
>>14789
「………」
離れていく背中を見送る。
環境があぁさせてしまったのか、それとも元々の性質か
名前すら知らないのだからそんな本質を見極めるような真似はできない。
けれど自己満足でも放って置く事はどうしてもできなかった。
「殺してやる事はできねーけど、生きるためならしてやれることはある。考えが変わったらそんときは俺を頼れよ」
そう言ってこちらも別の場所へ向かった
「希望や生きたいという欲は大事でございます。まゆこ様はそれを持っていらっしゃる。
ふと思い立ちましたが、もしかするとアナウンスをしている方々なら床に落ちた先を知っていて、救助できるかもしれませんしね。
30時間というタイムリミットが厳しいでございますが……天使様に耐えていただくほかないのかもしれません」