『廊下』
薄暗く、色褪せた廊下。一切の破損はない。
絨毯は水にぬれ、だいなし。
中庭に面した壁は割れない窓になっている。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
『記録[
>>10684
「……嫌かあ。」
手を退けられてしまった。
仕方なく、近くに座り込んだまま、着ぐるみを見ている。
「貴方は、これからどうする?
資源も減ってきてるし、きっと奪い合いは多くなって行く。」
「貴方も……確か結構資源持ってたよね。
きっと狙われちゃうよ。」
「人間って、私が思ってたより、ずっとずっと汚いんだね……」
また、独り言に戻った。
丁度良い愚痴相手……なのかもしれない。
>>10657
伸びる手をやわな己の手の力で押し除けようとする。
警戒心だろう。猫らしいといえば猫らしい。
ただ、怒っているような声や仕草はない。
>>10625
「……大丈夫?」
着ぐるみ?だからか、表情の変化は分からない。
態度も…判断は出来ない。
分からないので、少しずつ近付く。
ストールの様になった液体が揺れ、猫の側に。
ゆっくり、手を伸ばしてみるだろうか。
>>10596
浅い息。静かな廊下はそれでもよく聞こえる。
いつからだっただろう、意識してみると前からだったようにも感じられる。
不機嫌そうには見えない。まあ、表情が変わるはずもないのだけれど。
>>10539
「…大丈夫そうかな。」
そもそも、この少女に何か出来るかと聞かれると……微妙なのだが。
息の音?
「あれ?
何か、嫌だった?」
変な事を言っただろうか。
自覚は無い。
>>10514
「にゃ」
平気そうに丸まって、貴方の話をただ聞いている。
餓死…その言葉に少し反応して、小さく息を吐いた。
小さな、浅い息。まだ止まらない。
>>10488
「…服、あ…破れた跡が。」
襲われた跡だろう。
可哀想にと眉を下げた。
「……私はまだ襲われてないけど、あんまり資源も無いから。」
「溶けるより先に…餓死するのかな。それは嫌だな。」
貴方が言葉を返さないからか、独り言のように呟きが多くなる。
「…傷の治療…治療?
えっと、縫われてはいるから、平気なのかな?」
心配したり、自分について呟いたり…忙しない。
>>10467
「にゃ…。」
己の腕をあげた、少し傷が付いている。
少しほつれていて、布らしい生地に縫い跡ひとつ。
…布?
やはり、猫と言うよりそれの着ぐるみを着た何か…そんな気がする。
>>10439
「……えっと、こんにちは?」
どう返すのが正解なのか。
挨拶よりニャアの方が良かったかな。
「……でも、あんまり元気無い?
貴方も襲われた?」
「ビックリですよね……
あのモニターが正しいなら、色んな人が既に誰かを襲って、奪い合いをしてたんだよね。」
>>10425
「…」
むく、と顔だけあげて声の方を見る。正確に認識は出来ないが、生存者の誰かだろう…と思う。
今は少し余裕ができた。『にゃあ』とだけ返す。
やっぱり、ここは静かでいいなあ。
少し一休みするべきだ…いつも通り丸まって、いつも通り雨の音を聞きながら浅い眠りに落ちようとする。
雨は嫌いだけど。
『不具合が三十三件あります』
『不具合により規定数生産できませんでした』
『そのため、生産プロセスを再調整しました』
『追加資源を投入しました。』
見たことあるような顔には顎を引く程度の会釈未満。
この蓄音機、螺子全部抜けてんじゃないかしら。
耳障りで気分が上向きになる。
「薔薇を咲かせんのって手間掛かるらしいよねえ」
でもって妙な感想を漏らした。
『このプロトコルは8分後、■■時30分に行われます』
『緊急プロトコルにより追加資源を生産・投入します』
『不具合が三件以上あります。速やかに確認してください』
「いいよ。行こっか」
二つ返事で頷いて。ロビーへ向かっていくのだろうけど。
あ、つゆちゃんだって思って、通りがけにちょっと手を振ったりもしたのだろう。
今日もご機嫌そうで何より。
『追加生産を行い行い行い行い』
『追加生産を行いました』
『直らねぇんだけど?』
欠伸を噛み殺す。喧騒はほんのちょっぴり遠い。
こんくらいのが雨音に耳を傾けられる。
尤も、雨なんか好かないけれど。
「雨、止まないねえ」
悠々と腕を組み、眼下在る庭園へ向け群青の瞳を落とした。
扉はやっぱり開きやしないみたいで、
折角の番傘が錆び付いてしまいそう。
「お腹空いちゃったな」
「喉、乾いちゃったな」
おしゃぶりみたいに黒手袋の先を舐め出す。
さもしくて今にお腹、くうくう喚きそう。
だってのに、愉快そうだった。
『バイタルサインに異常を検知。緊急プロトコルを起動します……』
ザザ、ザ……
ザザザザ……
『死者を確認、資源の追加生産を行います』
『……』
『不具合が三件あります。不具合により、規定量生産できませんでした』
「見れるようになったのかな。ずっと計測してたやつだよね?」
「今後は、資源の多い人が狙われたり、するのかもね」
逆に、少ない人を追い込もうなんて悪意も、あるのかもしれないが。
「気になるなら、見に行ってみる?」
ザザ、ザ……
「……あと三日ぁ〜?」
停電が明けて息を吐く。
あくまで推定、完全に信じるわけではないが。
少しは気持ちが楽になったような、ならないような。
機会があれば入れるのだろうね。次がいつかはわからないが。
あなたは多分、そんなことは言わないんだろうけど、
頼まれれば、いつだって。
また放送が流れ始めた……