『バンケット』
大宴会場。電気はないが明るい。
円形のテーブルが多くあるが椅子はない。立ち席。
奥には大きな舞台がある。
幕は朽ちて落ち、雨の舞台が公演されている
『記録[
>>18908
「………………」
こくり、頷く。
支えてもらえば、ありがとうと細い声。
身体が、重い。
耳鳴りがする。黄昏の足音。
だけど、それでも、まだ少しは時間がある。
「あたし…………次の暗転で……死ぬわ」
「その前に……貴方と……話したかっ、た」
>>18900
「うむ。おはよう。」
挨拶にはきちんと返した。
「起き上がりたいのか?」
優しく手を添えて貴方を起き上がらせようとする。
「無理に動かすのではない。おれに言うのだな。」
>>18898
「だい……じょ……ぶ…………よ」
「…………おはよう、マクベス」
ぼんやり、目を開けた。
意識が、現実へと浮上していく。
そして感覚的に理解した。
“これで自分が次に眠ったら、
もう二度と目覚めることはない、と。”
最期に何を話せるでしょうか。
最期にはどんな思い出が残るでしょうか。
「………………」
動かぬ身体を動かして、
身を起こそうとしたんだ。
「……む。ロィナか。起きたのだな。」
停電まで、あと数時間。思考から目覚めた。
「声も出せないほど辛いのであれば、無理に喋らなくて良い。」
夢の中を揺蕩っていました。
生と死の狭間で。
黄昏の足音を聞きながら。
冥界の川が見えた気がした。
だけど今、このひとときだけならば、
引き返せるような気もした。
「………………」
ゆるり、意識が浮上していく。
「…………ス」
消えそうなぐらい、小さな声。
「………………」
隣にいる、の言葉を聞けば。
安心したように、微笑んだ。
消えかけの灯火が、微かに燃えている。
それでもまだ確かに息をする胸が、小さく上下していた。
「……酷くなっているな。」
口の周りに付着した赤は、真紅のマントで起こさないようにゆっくりと、静かに拭くでしょう。
「……大丈夫だ。最期まで隣にいるぞ。」
少女は静かに眠っている。
昨日よりもさらに青白い顔色。
時折、咳き込んでは赤を吐き出して。
今は、目覚めない。
この心臓が脈を打つのは、
あとどれぐらい?
>>18503
「……おう。」
「当然だ。」
「ごほ」
「約束、したからな。」
一緒に脱出して、沢山思い出をつくると。
たとえ望みが薄くとも。
>>18393
「……御覧の通りだぜ、爺さん。」
「ゲホッ」
「……資源云々関係なく、俺ァもう"そろそろ"みたいでよ。」
「…あ、コレ、コイツにはナイショな。」 「ごほ」
そう言って己の近くで丸まって寝ているであろう悪魔を指差す。
まあ、この子だって理解はしているだろうが。
「うむ。おまえも気をつけるだぞ。」
何にだろうか。あなたに向けて十字架を切った。
「む。そこのおまえ、大丈夫か?」
大丈夫、では無いような。見るだけで分かる。
「そすか。分かったっす」
一蹴されてしまった。
なんとなく、そんな気はしたのであまりダメージは受けていない。
「……お邪魔しましたっす」
「その時が来るまで。どうか、健やかに」
苦しい事の無いように。と、勝手に祈ってから。
バンケットから出て行きました。
「げほ、ゴボッ…」
自身の喀血で意識が浮上する。最悪の目覚め。
手で抑えても無駄な血の量、白かったワイシャツは赤黒く乾いた己の血で染まっている。
「…………。」
壁に手をつき、どうにか立ち上がる。身体が鉛のように重い。
「……出る方法か。いらん。」
前の自分なら欲しかっただろうなーと思いつつ。
「どの道おれは死ぬ運命なのだ。ならば此処が朽ち果てる時まで生きようと考えている。」
(寡黙そうな人すね)
会釈を返されて。
「……その、今ロビーとかに居た人らで“此処から出る方法”を探ってるんすけど……」
「情報とか、要ります?」
寝ている少女を起こしてしまわないように小声で。