『バンケット』
大宴会場。電気はないが明るい。
円形のテーブルが多くあるが椅子はない。立ち席。
奥には大きな舞台がある。
幕は朽ちて落ち、雨の舞台が公演されている
『記録[
「にしても、あれほど大きな猫は実在するのだな。」
本気で猫だと思っている。何故ならこの男は現代を生きる者ではないから。
「猫も巻き込まれるとは、大変なものだな……。」
>>17304
「外に出たら、猫を見よう」
外に出た時のこと。
まずは猫が見たいな、なんて。
「色んなこと、教えてよ」
もっともっと、色んなことを。
貴方に死んでほしくなくて、諦めてほしくなくて、ずっと話しかけてる。
「にゃあ」
よく見れば着ぐるみだが、そんなものは最早どうでもいいくらいになっているだろう。
色々あったから、きっと。
猫は固まっているその者たちを眺め、しばらくはいるだろう。
何をしているのか聞きたかったけど、言語の壁があるからそれは出来ない。
眺めるだけでいい。
「にゃ」
ここに来たのは…来たことあったっけ?うーん、覚えてないや。多分来たことあるだろうけど。
何してるかな、って顔を出した猫。
そのまま場を眺めて、部屋の少し端に寄る。これは癖なんだ。
「こんなに直ぐ資源など追加されるのか…?」
なにか違和感を感じる。
そういえば、先程甘噛さんが中庭には入るなと言っていた。
「……。」
あの通信機の出来事、この空間、雨。ならば資源は……。
「……使う気にならんな。」
『資源倉庫への追加資源を配置しました』
>>17138
途切れ途切れの寝息に不安になってしまう。しかし、安静にしているのであれば問題ないと思う。これが最期ではないのはわかる。
十字架を切る。明日の彼女の死、未来の自分の死、そしてこの空間の行く末を祈る。
>>17116
「………………ありが、と」
安心したように微笑んで、目を閉じた。
途絶えそうな寝息が、やがて、聞こえてくる。
眠るその瞳から、雫がひとつ、零れ落ちた。
「………………」
しばらくは、目を覚まさないだろう。
だけれどこれが、
永遠の眠りになることはないだろう。
>>16974
「だめ、アイロ、だめ」
貴方に寄り添うように寄って行き。
「一緒に、出よう?」
無理なことだと分かっている。
相手の病状を見るに、もって後……
しかし、それでも。
それでも諦めたくないのだ。
>>17048
「えぇ…………」
「楽しみにしてる…………わ」
貴方の示すその優しさは、妻をなぞったものだと言う。
貴方の奥様は、とても優しいひとだったのだろうな。
「………………」
こくり、頷く。
今は、咳は止まった。血を吐かない。
風前であっても、彼女の灯火はまだ続く。
「あたし……眠くなっちゃった」
「マクベス…………おじいさま……」
「そばにいて……ね」
>>16936
「……おまえの顔も十分に覚えた。逢いに行こう。
おれの妻を連れてな。」
目を見せ、ほほ笑んでいる。
「……安静にしているのだ。まだその時では無いだろう。」
>>16923
「そ、か。ゲホッ」
安心はできないが、大丈夫という言葉を信じる。口からまた血が零れる。抑える気力も、もうない。
「……もう、5日も、経っちまった。」
「…薬も、医者も無しで、だ。」
「……もう、ダメなんだろうな、俺は。」
「この雨、が、上がろうと、上がらなか、ろうと。ここから出られようが、出られまいが。」
おれは、もう。
>>16903
「………………」
少女は微笑む。
いつからか、貴方に寄せていたのは、親愛。
親に大事にされなかった。狂って殺人鬼になった。
でも貴方はそんなあたしを大事にしてくれた。
あたしに“価値”を、
夢と希望を与えてくれた!
「えぇ……覚えている……覚えているわ…………」
「生まれ変われたら……また…………」
貴方とまた会って。
今度こそ、本当の居場所を得られたらな。
>>16878
「大丈夫」
「フルク、まだ、平気」
幸いにも出血は控えめだ。
まだ、まだ耐えられる。
「それよりも」
「アイロの方が、心配」
貴方から聞こえるひどい咳。水のような音。
心配なのだ。
「………おれも大好きだ。」
家族のような愛情として。フードを脱ぐ。
そこには白髪の老人の姿があった。
「……次逢うために、おれの顔でも覚えておくのだな。」
『資源倉庫への追加資源を配置しました』
>>16760
「……ッ!?、ゲホッ、ゴホ……」
驚いた拍子に出る水っぽい音を含んだ咳。
「血、止め、ねェ、っと、ゲホッ」
「音につられて移動したほむりちゃんでーす」
「とりあえず、死にたくなければ雨に打たれるな。とっとと死にたいなら中庭に行け」
目の前で起こった事象を淡々と伝える。伝わってるかは知らない。
「うん……うん…………」
浅く息をしながらも。
少女は、笑っていた。
「置いてかないで……置いてかないで……ね」
「貴方は……生き………………」
血を吐く。
何か色々と起きているみたいだが、関係ないな。
どうせあたしは動けない。
そして、明日には死ぬんだから。
悲しいはずなのに。
心は、何故か安らかだった。
「ありがとう…………」
「大好きよ……マクベス……」
『資源倉庫への追加資源を配置しました』