『ロビー』
色褪せたようなあまり広くないロビー。
無人の受付カウンターとモニター、いくらかのソファがある。
開いた大扉の向こうは、中庭が見える。
『記録[
どう転ぶであれ、猫は気まぐれです。
今はただ、ソファの上で来る時を待つだけですが
……時計の一つでもあれば、今よりマシでしょうか
それとも、時間に囚われ今より酷くなるでしょうか
今日くらいは傷つく人がいなければいいな、と。
おそらく叶わない願いを抱きながら、警戒体勢になっていくだけ。
とりあえず、もうすぐ、だろう。おそらく。時間は思ったよりも短く、待ってはくれないから。
「全く…冗談もほどほどにしてくれ…」
むしろ冗談ばかりが飛び交って、停電前から停電後までほのぼのとしていればいいのだけれど。
ピリつく空気は、やはり感じずにはいられなくって。
「ふぅ…」
詰まる息を吐き出して。
>>9827
「ええ、後悔などしませんよ。
私が、そう思ったのですから」
パシパシ叩かれればにへら、と嬉しそうに笑って。
停電にそろそろ備えるために、一度話を切り上げて手を振る。
「ちょいちょいちょい!!」
「青酸カリは臭いだけでわかるから!!てか殺す気か!!」
イジられるのにもなんか慣れてきたのかも。1日だけで…
「あぁ、本当だ」「副作用……。何のリスクも無しに人は生き返らない、んですね」
「……希望になるかどうか、は分かりませんけど。良いことだとは俺も思います」
ぽつ、と呟き。起きた人にはおはようございますと首を垂れて挨拶。
「まあ、ただの気付け薬じゃないだろうから…どんなもんが入ってるかもわからん。非合法なヤクでも入ってたら…大分やばいがな。」
とりあえず、停電後に見には行こうと思っているらしい素振りだ。
何せ、本当に生き返っているのであれば、それは今までの常識が全て覆るレベルの話なのだし。
臭いなんかも変わっていれば、その薬の成分さえ解析できれば本物の蘇生薬が現実でも作れる可能性だってあるわけで。
>>9801
「なるほどね、この才能だけで十分…」
「そう言ったこと、後悔することになるなよ〜?」
と、数回肩をパシパシしよう。
「生き返り」
「……」
その話題を聞いて、神妙なツラになった。
副作用がある、と説明書きに書いてあった気がするから、何事も無ければ良いのだが。
「しかし、蘇生薬を本当に誰かが使ってくれたのであれば、それはまだ長い集団生活の希望となりますね!
使用が事実であれば、それは見ず知らずの人間を助けたという事例が残り、親しくない方々でも互助しあうきっかけと理由となるのですから!
だから私め、命を選別するつもりはございませんがコトリ様1人だけでも生き返ったことに感銘を受けております!」
「副作用……ああ、本当にそのように書いてありますね」
使う予定など今までもこれからも
なかったものだから知らなかった。
ちら、と売られているものを見れば文言が目に入る。
「なんとも……珍妙な薬でございます……」
「大変だったよなあの時のナイフ………なんか俺が嫌いなのかシケっちが好きなのかも〜分からね〜ってくらい変な感じだったもんな…」
たまたま近くに居るとめちゃくちゃ面白いことになるのかもね
「…………え」
話題のモニターを見てサアっと顔が青ざめる。
なんて恐ろしいことが起こってしまったのだろう、と。
ああ、といいながら廊下の方へ。
身を守らなければいけない時間だから。