『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
「おお色々ありがとうございます。
金田一といえば推理小説に出てくる名探偵ですね。
漫画もありますが…。
有名な名探偵の名を騙るのはなんだかむず痒いですね」
うーんとした。
「素直なのにギリギリで耐えて偉い」
もうハードルが本当に低い。
「私も私がヨンコだからか、ネーミングセンスないです」
「探偵のタンちゃん」
こっちのハードルもダメそうだ。
金田一、かっこいいかはさておき。いい名前なんじゃないかなって顔をした。月もほら、金色だし。
大体のものには、肯定的。キンダニも、キンだし。
「今言いかけたことが何かは分かった」
一応褒め言葉だし不問としましょう。
「一応服も洗いたくて……
色々見て回るうちに埃っぽくなっちゃいましたし」
「名付けなら、玲依くんに頼むのがいいよ」
「素敵な名前ばっかりだから」
同じく思い当たる節。
月くん、も結構いい名前だとは思うけど。本人が気に入ったものが一番なので。候補はいくつあってもいいとされている。
「うーん、探偵、探偵……探す人……サーディとか、どうでしょうか……サーチャーとディテクティブを合わせてみたのですが……」
「え?」
「探偵……で、男の人」
ヒントが、ヒントが少ない!
「……金田一とか……」
もうかっこいいとかじゃなくて、別の探偵から引っ張り出してきてしまった。
「ふう……」
「やっぱり風邪ひいてしまう、
けれど二日も浴びないのは拙い……」
カーテンだったらしきものを纏い、髪を拭いながら出てくる。
荷物が多くなってきたので眼鏡もかけた。
「すみませんさっきと姿が違くて」
「そこに夜空ちゃんがいるんで、月くんとか」
目の色を指さしました。
ネーミングセンス無いんですよね。
「そういうの玲衣くんが結構得意ですよ」
「そちらの傘を差してらっしゃるお方は夜空様でございますね。」
モニターと名前が違う方、
覚えなければならないなという言葉には
うんうんと頷いた。忘れてしまったら大変だ。