『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
男は靴を脱いだ。
男は靴下を脱いだ。
男は携帯撥水周波機器などの貴重品を靴の傍に置いた。
男は水を含みそうな上着を脱いで、シャツ・ネクタイ・ベルト・ズボンだけになった。
「……?」
毒。色の変わった水面を見る。
今日、水遊び、楽しかったのにな。
自分の足をちょっとだけ浸したり、
煙管のお兄さんとバシャバシャと少しじゃれたりして。
楽しかった思い出まで染まったような気がして、少しだけ目を伏せた。
でも、すぐに首を横に振って、表情を整える。
大変だったのって、ここにいた人たちの方だろう。
>>11563
「じゃあお言葉に甘えま〜す♡」
いつもの帽子やニットを脱ぎ、下着姿になってプールに飛び込んだ。
毒で人が殺せるなら、アタシのアプリもまだ使えただろうよ。
「ふむ、代謝物の可能性か」
「(なにがあったかは薄っすらとしか認識できておりませんが、おそらくもう何かあって、膠着の結果シャットアウトしている状態だろうな)」
「(毒女というのがネガティブな呼称だとは察してきた。ここから出来る手段は)」
>>11567
どうだろう。
探偵はそういうのは気になってしまうから。
「…そうですね。行こうか」
その言葉を聞いて、返事をして
貴方について行くつもりだ。
そのあたり、共有されてなかったのかなと
迎えにきたらしい人物の方を見る。
よく一緒に行動していたのか、否かは知らないが……
毒の話など、したくはなかったのだろうか。
「……毒プール、ですねえ」
にしても、とんでもないものが出来上がってしまったものだ。
今どこかでいい雰囲気が流れました?
空気になっていましょう。
毒素があるかもしれないプールが毒プールになっただけですし。
じっと、水面を見ます。
「……墨色?なんですよね。
なら……掃除はいいかぁ」
やりたい人がやりますよね。触ってもだいたい原液じゃなかったら大丈夫でしょう。
「毒プールは…そうれすねえ…」
そうかもしれない。本人の言葉を信じるなら。
非常用のお水。カルキの香りがしても、飲めたかもしれない水。
ダメになってしまったかもしれない。肩を落とした。
「……」
「繭しゃま」
傍にいる子には声かけた。
大丈夫れすか、と心配そうに。
>>11551 藍
停電の時もタイミング悪く個室に居たので、まだロビーのモニターの表示が増えてる事を知らない。
元々ロビーに近づかない人間だからもしかしたらずっと知らないかもだけど。
自分なりに生き延びる為の行動はもう取ったから、去り際に名前を呼んで貰った声には確かに頷き返した事だろう。
「毒が買えるなら俺も欲しいっすよ」
ナイフチクチクするより確実っぽいですもん。さておき。
「さあ。体内生成の天然モノなんじゃないんすか?本人に聞きゃ良いでしょ」
微笑みを向けられれば、ほっとした顔をして一礼をした。
取り込み中のようだけれど、ある程度落ち着いた後らしい。
そっとしておくのが良いんだろうな。
「ふふ、大丈夫です」
「こんな中で私達を気にする人は居ないでしょう?」
耳打ちする。それに内緒話は本命じゃない。
「よろしければ『紫陽花がドアに描かれている部屋』……何処か別の場所でお話しませんか?」
「消沈、から現在の状況を逆算するに毒女が夜草様を指しており、プールが濁っているのは毒か何かでございますか。
毒なんて購入できたのですか、ここ」
「はい、毒プールです。泳いでみても良いですよ」
少ないから影響は無い、かもしれません。
けれどそうじゃない、かもしれません。知りません。
戻ってきた姿にはにこ、と笑みを向ける。
探しにきたらしい人がいるのなら、
その人が対応すべきだろう。
話を聞く気がないのなら、きっと話しても意味はない。