『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
「ええまあ……人の多いロビーと食堂は相変わらず……。僕も危なかったですし……」
そういう少年自身は怪我はしていないように見える。
人を見世物にしてますね。
「可哀想な四子ちゃん。これからもっと人が死ぬかもしれないのに心を痛めるなんて……」
「人死になんか無い方が良いのになー」
死人も出たと聞いたし、ケガ人も多いんだろう。
目の当たりにすれば心労が嵩むのは当然だから、
少し心配そうに見送った。
血を見るのは苦手だ。
「そうですか、それはよかった」
「……流石に、いつも通りじゃいられませんね」
「もうちょっと図太い方だと思ってたんだけど
皆無事そうで幸いだ、その安堵で、
少しだけ、胸の内を明るくしながら、シャワーへ。
周囲の大人に冤罪がいってしまった……。
ちょっと申し訳なさそうな顔をしている。
基本的に良い大人の人ばかりです。話してくれている人は……。
「…………シャワーは問題ない。」
プールの雰囲気の暗さはあまり喋らない人々が場を支配してるからかも?
特に怪我人などはいなさそう。
「ふーん」
本人が良いなら良い。それはそう。
なんで、普通に、周囲の大人ダサ……に落ち着きました。
「あ、四子ちゃん。シャワーはまだ出るみたいっすよ」
「何か疲れてますね」
人死んだからかな。食堂のせいかもしれないですね。
「………………」
気遣いのような行為をされると認識がバグりそう。
う~んと首を傾げていた。ら、人が来た。
丁寧に一礼をする。
「シャワー、まだ出るでしょうか……」
今日も今日とてプールを覗きに来た。
ちょっとだけ憂鬱そうな表情をしたまま。
「……なんだか、暗いですね」
この辺の印象が。
まあダサくてもエエか……。
不用意に動いて資源削れる方が嫌だし。そう考えている。
「…………本人がそれでいいのなら、それでいいのだろう。」
悪い人ではなさそうだけど悪い人なんだよなぁ。
割合は3:7くらいで、不良が子犬を拾ったら途端に株が上がる現象に近い。
伝わらなければ伝わらないで良いから、
本人としては不便さは感じていなかった。
沈黙は贅沢品だ。
やっぱり、首を横に振って、頷いていた。
要らないらしい。
確かに今まではあんまり困ってなかったな……と聞きながら思っていた。
喋れないわけではないから、筆談道具が必要かと言われれば……。
うーん。
なくても問題はないのだ。
好きでお喋りしていないだけだから。
喋りたい時は喋るので。
なので、首をそっと横に振っている。
誰かの食い扶持を潰してまでとは思っていないし。
「赤いのもそーんな偉そうに聞くなら与えてやりゃ良いのに……」
ガキとガキで仲良ぴしてんのかもしれませんね。
ガキにはガキのコミュニティがあるからな。