『食堂』
どちらかと言うと広めのキッチン。水浸しになった。
奥にはシステムキッチンとカウンターがある。ガスも水道も電気も通っていない。
カウンター奥に「箱」のついた扉があるが、曇り空の見える階段があるだけ。
『記録[
棚を開けたり。閉めたり。開けたり。閉めたり。
ガコッ……ガコッ……ガコ……。
「何もねー」
配られるものだけじゃ足りないんですよね。
この健康な青少年には。
個室からててて…と出て来る。
「おはよう…誰も居ない。」
まだ寝ているのか、すれ違ったか。
「ご飯食べよ。」
交換したパンをあむあむ…と食べ始める。
「……んぐっ」
話が長くて素で寝落ちした少年が、食堂の机で目を覚ます。
「……夢か」
椅子に座ったまま大きく伸びをすると辺りを見渡す。起きてる人は居るだろうか。
ひとけの無さそうな時間帯にふらりと現れ、棚を確認する。
「……ま、あるわけないか」
共有資源がないことなど、最初から分かりきってはいたこと。だがそれでも、落胆は大きかった。
今は少しでも資源が欲しいのに。
「こちらに付き合っていただき感謝いたします!おやすみなさいませ」
「……」
立ち去っていくのを見送って、リメナントが居なくなってから個室に向かうだろう。
今誰かの近くで寝ないくらいは、弁えているともさ。
起きた後の心地よい夢を、忘れないでいてほしいしね。
「……確かに、そうですが。」
一瞬、余計な事を考えた。ならば、DREAMは?
「……すみません。なんだか疲れてきました、私はもう寝ます。」
「……成せると良いですね。」
思ってもいないことを残し、食堂を立ち去っていく。
PL:返信遅くなって申し訳ありません!PLはまだ起きていますが、切っても大丈夫です。置きレスで会話してくださるのなら合言葉『扇動の話題』でルームチャットして頂けたら幸いです。
「なるほどなるほど、おそらくは扇動に対してあまりよい印象を持っていないようですね。
扇動、といえば敵戦国への印象操作や悪意による情報炎上などのイメージで聞こえが悪いでございますが、人が施設の使い方を理解するために看板で思考誘導したり、相手が見やすいように視線を誘導する広告なども、一種の扇動でございます。
他者の助けになる良き扇動は、生活に根差しているとは思いませんか?私めは、言葉でそれを成したいだけでございます」
「はあ……そうですか」
ため息ではない。生返事。そりゃあリメナントは良い人だろう。
「確かにそうでしょうね。言葉は力であり、文脈は事実を形作る。」
「しかし、それは……扇動のように思えます。」
「………くだらん」
冷たい言葉を吐き捨てて去っていった。
言葉のナイフというやつだろうか。
葬式の雰囲気が苦手で出ていった者とは
まるで別人のように思える。
祈りも、形無きモノ。一種の自己の救済であるということは…どうやら認識が合致していますね。
だが、他者に示す意思表示としても活用できます。誰かのために願うような人なのだ……といった印象を与えることができます。
──現に、私めはリメナント様のことをちょっと良い人だなと思いました!棚から取っていかれても平気そうですし」
「実物のナイフなど持たなくとも、言葉の力で場を変えることは出来るのですよ!私めは、つまらぬ場にこの度変えてしまいましたが!
──ちょっと過ごして、閉じ込められた方々にも人ならざる方が居たのに、おそらく購入したナイフでしか殺傷できなくなっていると近頃感じているのです。
我々は力を奪われていますが、奪われなかった力もございます。言葉・感情・思考・関係・義理……おおよそ我々が疎通するために必要な形無きモノはこの場において振るえる力なのでございます。言葉はその1つ!→
「あぁ、戒め……こんな状況です、話術程度でこの場が収まればどれだけ良いんでしょうね」
「……祈りとは自己満足ですよ。それでいい。拾い上げられるものではありませんから。」
アレクサンダーは資源を R110 持ち出した
「怪談は自分の行為の戒めになるのでございますよ。親が早く寝ないとお化けが来ると子に教えるように、誰かに何かをさせないために警鐘を鳴らしました。
今回の場合は人の襲うことの是非について説いたつもりでしたが、ウケなかったでございましたね!」
「ああ!祈りが成就するとよいですね!いや、成就したらなんてものは祈る側の自己満足になっちゃいますけどもね!」
一言余計だった。
リメナントは資源を R10 棚に返却した
「怪談……?」
なんでこんな状況でそんなことを、と考えた。貴方の話を疑っていない。
「怪我、というか……襲撃に遭った人の傷が少しでもこれらで癒されるよう祈りますか」
あぁ、柄でもない。
「まあ、端的に言えば……自らの尊厳がなくなる恐怖をたっぷりとあしらった怪談というところでしょうか。
おっと!さすがにまた逃げ出されると面倒なのでこのお話はいたしませんが……まあ、つまらなさもあり恐怖もあり、といったところでございますね」
「確かに!私めの寄付が医療品であるとよいですね!」
「あぁ、おやすみなさい……」
少女を見送り。こんな状況なら食堂でそのまま寝るのは不安だろう。
個室で寝る人が増えた気がする。
「30分くらいって言ってたし、空いたかな...」
寝に戻ってきた。戸棚に目をやりつつ、端の方に移動する。
珍しい、なんか増えてる...