『廊下』
薄暗く、色褪せた廊下。一切の破損はない。
絨毯は水にぬれ、だいなし。
中庭に面した壁は割れない窓になっている。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
『記録[
>>4044
「……? あ、アマネ。怪我はないけど……何かあったの?」
昨日とは明らかに雰囲気が違うことに気づく。
何かあったのだろうか……こんな場所だから人間関係の拗れだとか、それともさっきの停電で何かあったのだろうか。
「持ち出されたとかされてないとか」
「多分……喧嘩にはなってないとは思うけど」
陽気な人も多そうだったしな。
「痛い……」
「……怪我しちゃったの……?」
>>4016
「ブランシュさん……怪我とか…無い?大丈夫?」
小走りで駆ける様子からも多分大丈夫そうではあるけど、一応そんな確認の言葉を掛ける。
それと同時に姿を見れて安堵の息が零れる。
「いえ、俺化け物嫌いなんで。改めるつもりは無いっすね」
寧ろそっちがその気なら、なんて気もある。
男の子ってほら、血気盛んなんで。
「食堂で何かあったんすか?……あー、棚のヤツ?」
ピッタリくっつかれている子ちらっとみてから。
「あぅ、…」
「ぅう……」
「痛い゛れす゛ぅ〜〜〜!!!!!!!」
あ゛ぁ゛〜!!
わんわん泣き始めている。
例の天使と…今回はもう一人違う感じのヒトじゃなさそうな姿が視界に入る。
警戒したいところだけど、藍さんの処置とかですっかり緊張の糸も切れてしまってほんの少し視線を向けるに留めた後、すぐに視線を外す。
「言動のせいだったらやっぱりちょっとは改めてほしいな……」
改めないだろうなあ。諦観。
「無事そうな人達も集まって来て何より……だけど」
「食堂の方は、少し騒ぎになってたな」
ちょっと向こうの方に顔を傾ける。変な方向に激化しないといいけど。
「……狙われてることが分かっても、何もできないのが歯がゆいね」
本人が警戒しているしかない。
自分の身は自分で守るしかないんだ。ずっと変わらない。
藍くんが狙われる理由は分かるけど……看過はしたくないな…
>>3963
変に取り繕った事を言わずに事実をただ口にしただけだからこそ、信用出来るというのもある。
そうでなかったらきっと素直に頷く事が出来たか怪しい。
ハンカチに対しては…ある意味使い道が出来て良かったからそれで良い、という様子で首を横に振る。
そもそも襲われた藍さんが一番の被害者だから。
何とか処置も終われば少し離れる、単純に血が苦手。
ヘイトスピーチをしたらしい。
個人的には人間と非人間は相容れないって当然の主張だと思うんですけどね。
化け物さん達は心が冷たいのかもしれません。
「俺が狙われるんならそれはそれで良いんですけどね。だって他の人は怪我しないんすから」
「でも多分、そうじゃないんでしょうね」
「……人を襲おうとしてる人って、
後をつけていったら……多分無防備、ですよね」
「だから何って訳じゃないけど、肯ける部分も、あると思う」
やるかやられるかって点には。それはまあ、今は良いとして。
「……身を護れるならそれでいいんだけどな」
「それにしても、なんで藍くんなんだろうね。やっぱり言動のせいかな」
嫌味でも皮肉でもなく、全く悪意のない声色で。
ロビーでヘイトスピーチを振り撒いていたのを思い出しながら。
「それか、無差別なのかな。暗がりなんだし、そっちの方が自然だけど」
でも、内容が内容だったからな。彼から資源を奪っても、心が痛まない人だっているのかも。
仮に誰かが狙って加害していたとして、その振る舞いを改めることはなさそうだなぁ、なんて。思うだけ。
とはいえ、視線が物語っているかもしれない。
「複数人でいたって意味無いんでしょうね。ひとりでいるのもまた意味が無い、と」
「なーんか、やるかやられるかって気がしてきました。俺達って化け物達の子羊なんすかね。ウケない」
あ、出た!化け物ガキ。
視線がそっち向いた。
「一人で居たって、みんなで固まっていたって……」
「こんな暗闇の中襲われるなら、意味がないのか……?」
警戒だって、ずっとし続けられるわけじゃないだろ。
気力がもたない。
自衛、の手段が……足りない。
>>3929
子鹿が余計子鹿になった気がしますね。
しかし自分の物言いで好転するとは思えなかったし。
これって現実なので無駄に嘘吐いても意味ないと思うんですよね。
「はい、分かって頂けたら良いんです」
「ありがとうございます。ハンカチダメんなっちゃいましたけど。それだけマジですんません」
お返しは叶わないだろう。血染めハンカチだから。
「……乱暴する人なんていないものだと思ってたけど。
いるものですね、何人も集められていたら」
「……消耗が激しそうだから嫌なんだけどな、人を疑うのって」
「……こんなのが、まだ何回も起きる可能性が…あるって、こと」
「………」
ぞっとする。
今回は怪我で済んだかもしれないけど、いずれは……可能性を捨てることは出来ない。
>>3904
言葉に対して小さく頷く。自分もこうして他人を気遣えるのは余裕がある今だけだから。
それに妙に恩を着せたい訳でも無い、だから今回は唯の無償の善意。
「俺の中のかっこよさが減っちゃうんで、嫌っすね」
実際痛くない訳じゃない。痛いって言わないだけで。
男の美学かもしれませんね。あと痩せ我慢。
「ううん、医療品…消毒出来そうで良かった。玲依さんが持ってきてなかったら本当に雑な処置しか出来なかったし…。」
怪我した当人も表向きは元気そう…に見えるし、取り返しのつかない怪我じゃないのは不幸中の幸いだったけど、誰かに襲われたという事実は覆らない。
平和ボケしてた自分でも、流石に危機感の一つも覚える。
「お洋服、汚さないようにね。替えがないんだから」
処置をするものたちへ、そんな声を掛けつつ。処置をされる側の服は、もう手遅れかもしれないけれど。
「ちゃんと痛いんだ。それなら、そう言えばいいのに」
「別に、それでかっこよさが損なわれたりはしないと思うけど」
ジェンダーレスかはさておき、同意見。
「七日後には出られるって話なのに。よっぽど心配性か、せっかちさんがいるみたい」