『廊下』
薄暗く、色褪せた廊下。一切の破損はない。
絨毯は水にぬれ、だいなし。
中庭に面した壁は割れない窓になっている。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
『記録[
『資源倉庫への追加資源を配置しました』
どこかで「ガタン」という音がした
「……曇ってる」
昨日は見えていた光の帯がすっかり消えて、見えるのは曇天と透明な雨ばかり。
期待を持たせるだけ持たせといて奪うなんて、ひどいな。
『生産プロセスに異常があります。しばらくお待ちください。』
同じ放送が繰り返され始めた……
『次の[快晴]は計測不能です。』
耳障りな高音が、不明などこかで大きく鳴った
『空間に異常があります』
『雨が降っています』
『次の[快晴]は計測不能です。』
『空間に異常があります。』
『不具合が計測不能件あります。』
『緊急プロトコルを起動できません。』
『外部通信ができません。アクセスポイントが存在しません』
『空間に異常があります』
『生産プロセスに異常を検知』
『こちらは自動放送です。DREAMより皆様へ』
『――――――音声ログ[約一年前の日付]、<b>144:00:00の再生を終了します』</b>
『次の[快晴]の計算ができません』
『エラー、不具合が■件』
『エラー、エラー、エラー、エラー、』
[徐々に音がミュートされていく]
[二回目の液体音]
[硬い機械が地面に落下する音]
[駆ける足音]
[ごぽごぽという音]
[多くの液体がばしゃりと地面に落ちる音]
『嫌だ、いやだだしてだしてだしてだしてだ』
[重い扉が開く音]
[雨の音が大きくなる]
『あ、おい、待て!!』
[狂乱する声と走る音]
『嫌だ、嫌だ、いや、嫌だぁ!!!!』
『じ、じゃあ、僕ら……』
『僕らもうこの場所で餓死するかしかないんですか?!』
『再計算終了』
『外も、上も消えた』
『残ってるのは、この一階だけだ』
『それに、この空間は一年くらいの周期で――――――』
『……いや、関係ないな。これも、もう。』