『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
「プールで、ございます!シャワーもあるとお伺いしましたし、この部屋に物見遊山で来る人と衛生のため来る人とは仲良くなれそうな気がするからです!」
「葬儀屋様でございましたか!私めモニターを見ていて人名で表示される方と職業名で表示される方で一体差はなんだろうと訝しんだこと、ございます!
そういう背景があったとは初耳でした!よろしくお願いいたします!」
「モニターにも出てて恥ずかしかったな~悪魔のプライバシー侵害に反対~」
「あーウンウン、コスプレコスプレ。夢夢 人間クンの妄想 心の闇の部分~」
「はい、職業名ですよ。
ですが、名前覚えるの大変でしょうから……
羽の人とか、葬儀屋さんで覚えていただけたら」
「人死にがでたあとですと、ちょっと不謹慎かもしれませんけど!」
「当たったら死ぬ雨だったら……ちょっと、いえ大変困るけど……」
「そもそも、何でこんな所に連れてこられたのか分からないし……」
本当に急ぎである様で、死ななければある程度は許容して帰りたいと思っている。
「私、夜草織です。
よろしくお願いします。」
「自己紹介、ほんと久々にするなぁ。」
「あっ、そっか。モニター……後で見直しておこっと」
「葬儀屋さんは職業名ですよね……私の名前といい、正式な名称が表示されるわけじゃないんだ」
「ふふ、私が勤めるお屋敷、とても広いので……。
慣れるととても便利ですよ」
「コンテキストさんは……カッコいいお名前ですね。
でも、えーっと、様付けはちょっとこそばゆいような……」
メイド故、自身が恭しい態度を取られることに慣れていないようだ。
「プールで……?」
不快感を示すほどの声ではないです
濃度のような名をしている方に頷きましょう
「モニター名の通りしがない葬儀屋です」
「どうやらここに来る前、最後に呼ばれたものが登録されたみたいですね~」
「自己紹介ですか……しばらく生活を共にする仲ですもんね」
「私のことは『スベリ』とお呼びください。
そこら辺にいるただのメイドです」
ローラーシューズを履いたメイドはカーテシーをする。
「しかしまあ、いつの間にか人が増えてきましたね!
このような場所をお借りしてするのもなんなのですが、自己紹介をいたしませんか?
もうしている方々も居られるかと思いますが……私めコンテキスト、しかと自分の耳で聞き届けたいのでございます!」
「当たったら死ぬタイプの雨……?」
「建物が無事なのが驚きですね」
常識のなかにそれは存在していません。
あったら兵器だなぁって思います。兵器なんでしょうか。
「吐き出して解決する悩みならいいんですが」
>>2608
「いえいえ、夜草様が落ち着けたならなによりでございます!
落ち着いて動けるようになったら他の部屋も回っていきましょう!」
PL:いえいえ!こちらこそ遅くまで付き合ってくださりありがとうございます!
「……なるほど、急ぎか〜…そりゃヤバで大変だ
…そーだな、俺に出来ることがあったら協力するぜ〜?出来る範囲で、だけども…」
「悲鳴売買って娯楽なんだ、ウケる…」
「帰りたいのはわかりましたが……
扉に望みをかけてもいいのでは?」
「私も焦っても何も変わらないので、
先に悲鳴を求めてきたところです」
「あれ。知らない間に悲鳴の取引までされてたんですか?」
俺はいらないなあ。
有り余る良心が痛むからね。
「切羽詰まってますね。訳ありです?」
「こうも状況が状況だと、当たったら死ぬタイプの雨でも
不思議ではないといいますか」
「考え過ぎかな。濡れるだけならいいですけど」
「囁きオプションなんて豪華ですねぇ〜」
「おや…悲鳴売買ご存じでない。
それはもう魅惑の娯楽ですよ」
愉悦寄りの感性が必要です。
あちらにて取り扱ってるらしい、向かいませんが。
「ド田舎、なのは、否定しませんけど……」
ド田舎らしい。
「でも、でも、急いで帰らないといけないんです……!
窓を叩き割ってでも!」
「今から再販してもいいんだぜ、人間クン!
老廃物問題に向き合う姿、オレはどう囁やけばいいかを考えながら応援してるからさ……」
「ま~窓が破れないぐらいの不思議空間。多少の工夫はあってもおかしくないよなあ~。
視界が真っ白になる未来が来ないことを祈ろうじゃないか。おお~神よ~~~~」
「外に出ないと村に帰れない?……うーん、中々にド田舎…な感じ?
………俺としては危険だって言われてる所に出よーってすんのは中々にハードだと思うぜ?
他の人の印象的にも?リスク的にも?的な〜」
「ま、何にせよ焦り過ぎはお腹へんぜ〜」
人の入れ替わる隙に、ひょいと顔を出す。
耳を澄ませて、雨音の向こうを探して。
「あれ…冷水悲鳴は売り切れですか」
少し首を傾げて、肩をすくめた。残念。
「はぁ〜い」
律儀に返事もしている。
「どこかに換気扇でもあれば違いますかね。
見えない工夫がされているだけで、あるのかもしれません」