『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
>>18601 ラオヤ
『どういたしまして!』
『応援してる』
あなたが、あなたを好きでいられるように。
後悔が、ないように。
努力してよかったと思えるように。
心から頷いた。
そう言えば葬儀屋さんの羽根は持っているけれど。
花屋さんのは持っていない。
……ねだっちゃおうかな。聞いてくれるかな。
ちら、と見つめた。
「私も傍にいてほしい人、いませんし」
「最後の執着、風呂に集中しますか」
そういうことに、しました。
してもらいました。
「残りの資源でコンロを当てたら勝ちってことでですね」
「我儘ですからね」
そうじゃなくとも、元々。
誰かの好みに沿わせるのは性に合わない、ってところで。
「ボールがたくさん出てきたら」
「ボールプールにして妥協できないかな……」
>>18456 >>18451
医療品って本来はこうやって渡す物なんだよな……としみじみした。
間違っても投げ付ける物ではないです。
「……うん、頑張る」
多分、意識して努力するのは数年ぶり。
だからちょっと怖いけど、やらなきゃもう死ぬだけだし。
「ありがとね」
『お義父さんも、落ちないで……』
せめてお風呂に入るまでは……。
入った後も落ちてほしくはありませんが。
落ちたくて落ちた場合を除き。
「ほんとに思ってねェやつじゃねェか」
可愛くねェ〜ガキ!
まぁ気がむくのを待つのもあり。
「理想の女いなかった以外に悔いないな…いい過ごし方だったかもな」
「ここで風呂入らずに落ちたらめっちゃ悔いになる」
ガチです。
代わりに懐から取り出した羽に口付けた。
あの時私は傷だらけで、物資もないのに手当しようとして、
慌てて自ら引き千切った姿が目に浮かぶ。
不幸中の幸い、離れ離れでも、一緒。
メリーゴーランドさながらに回って止まりました。
ついでにダブピもする。イェイ。
悔いの1/1000くらいでも減ったら嬉しいかもしれません。
『ポットが必要』
『なんだっけ』
ガスコンロでも、いいね。
しんみりとした空気を、少しだけ入れ換えようとする。
明るいお顔も、してほしいものな。
「内緒」
「恥ずかしいから」
困ったように笑う。
まあ気が向いたら触れるかも。
「急に背と胸が大きくなって目元がキツくなったらなあ」
「なんてことは、微塵も思ってません」
「……あぅぅ」
二人目の状況とは異なるので関係ないだろうけど。
私の大切な人はそうやって私を撫でている最中に落ちたから。
それで怯えて撫でられなくなるのも気の毒だし。言いよどむ。
『やりたいこと、やってたら』
『もっと嬉しいこと、もらったりしてて』
『嬉しいなって思う』
散々甘えててもやな顔はされないし。
お屋敷じゃあきっと、出来なかったな。
何を言っても遺言のようにもなるので黙りました。
「……贅沢ができないのは本当に悔いですね。
私家に生ハムの原木飼ってて
……まだ食べてなかったのに」
その身朽ちるまで添い遂げると誓ったのに。
「俺も理想の女に甘えたを………」
理想の女さえ居れば────
「思いつくなら言うだけ言っときゃいいのになァ」
いちごパフェみたいに。
「死ぬ前にやりたいこと、やっておかなきゃいけませんね」
自分は……どうだろう。あんまりないかもな。
お菓子も食べられたし、ここでは花の世話も出来ませんから。
過ぎる時間を噛みしめる事、くらいです。