『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
「黙って座るより、……ゲームしてたほうが
資源が減らなさそうなのがわかりまして」
「でもそうなんです。
怪我するんですよね」
私ここまで誰にも資源渡さなかったなぁと。
本当に渡したのは一人だけ。
気づいていないだろうな。
『誰かに傷つけられたら、誰かを傷つけたくなるって、わかってた』
『ぼく、怖がりだし、すごく帰りたかったから』
『だから、絶対傷つきたくなかった』
から、ずうっと警戒してた。
なぁんかざくざく穴ぼこ男が心配されてるけど、
死の淵から蘇った美少女を心配すべきではありませんか?
一端の人望ってやつですか?それもおかしな話ですけれど!
「ふあ、……」
おじさまが黄昏れていますが、実はこの小娘も今一つ何も分かりません。
何せ他人事なのですもの。欠伸掻いちゃう。
「まァ~あとちょっとだなァ~まじで」
「絶対何やっても悔い残るわァ~、時間短すぎるな」
「までも」
「できるだけいい感じの最後にしてェなァ~」
いい感じに過ごすには自分は何を求めてるんだろな。
今日はそれを考えることになりそうだ。
「お友達で刺し合うの可哀想でしょ」
しかもそれを子供に伝授とか。無い。
「俺の案は“ひとりに資源を集中させて、そのひとりだけが警戒する事”です。ひとり以外はお休みで」
「それを順繰り回せばみんな資源と体力を温存出来るでしょ?」
「結果がこれなら、俺って頭良かったかもです」
じゃじゃーん。
>>17099
それもあなたが言った事だしなあって。
思ったから黙ってます。
血は到底拭い切れないでしょうから、適当にしてそのまんま。
「良かったっすね」
起きれて。生きれて。
そんでこんな目に逢えて。
そうでしょ。
「……」
「皆色々、考えてたんですね……」
自分が考え出したのは、昨日、一昨日ぐらいからだ。
それまではずっと。ぼうっと生きていた。警戒もせず。
それが、あの日から今までは、ずっと警戒していた。
「私ももう少し、私のためを考えなくちゃな」
この藍が警戒しない訳無いでしょう。
そんで彼が勝手にやったのその通り。
怒りも悲しみもありませんよ。
「そのうちみんな死んで、怖くなくなりますよ」
『三人、揃って、最後まで一緒がよかった』
『ぼく、それが出来たのは、嬉しい』
『後悔、なんにもないよ』
『傷つけずに、傷つけられずに、終われる』
それが、帰り道では、なくても。
出口なんて、最初からなくても。
『とっても、満足!』
『とびきりの、人生、だった!』
>>17042
でしたら、あたしってやっぱり幸運なのでしょう。
今迄頑張った甲斐があったってもの。
懸命に励んだ甲斐があったってもの。
拭われて当然みたいな顔してやるの。
育ちの良いお嬢様には血なんて似合いませんから。
「起こすの意地が悪いね」
「悪戯でしてんなら構ってちゃんだわ」
後日談も満喫出来るだなんて、夢みたい。
はみ出した分も舐め取ってしまいましょ。
って、事に、する。
「おれは……」
「おれのためにやってただけだよ」
最初に銀色の君に襲い掛かったのも。
次の日に、食堂のコックを襲ったのも。
黒い墨のようなものを生み出すあの子を襲ったのも。
今日、近くにいた親鳥にナイフを振りかざしたのも。
全部、全部ね。
「だって、皆怖かったから」
「今日のは、ちょっと……違ったかもだけど」
自衛のため、と。他にも。
全部、ぜーんぶ。ね。
「私の出そうとした答えは。もう少し余裕と血の気があることを前提に、互いに平等な資源を持って奪いあえば、休むより資源を節約できるでした。」
藍の方を見て、誰にともなくぼやく。
誰にも言わなかったけど。ずっと頭で考えていたこと。
自分の体力を資源に変える方法。
>>17079 藍
えへへ~。にこにこします。ダブピもする。
えらいガキです、ずっと。
言う事を聞けない人は……わかんない……。
言う事を聞いたことしかないから……。
「ああ。おかげさまで生きていますよ」
「何とかやりくりさせていただいて」
襲われたのが一回だけだったのも幸運だったかも。
どうも、と頭を下げた。