『プール』
白いタイルと規則正しい大き目の窓で構成されている。
窓は割れ、崩れた天井からプールに雨が降り注いでいる。
雨と地味な噴水と、緑のない殺風景な中庭が見える。
水しか出ないシャワー室も一応ある。
『記録[
『増えると嬉しい』
『頑張る』
増えたらいいな、と思う。
殴らなきゃトゲは出ないガキです。
『散ったり染まったりだ』
紅葉かぁ……。
針葉樹はいつまでも若々しい人だったりするのかな。
「おじさんは……努力を辞めてしまった時点で、
若い子から近づいてくることは……ないんですよ……」
過去一重苦しい表情で言ってしまった。
「私も、……中学生くらいの子にババアって言われますけどね」
「そういうものですよ、きっと、たぶん」
「俺も昔はかっこいいイケメンだったんだよ…」
死ぬよ、イケメンは。
「これからもいっぱい宝物ふやせよォ~ガキンチョ~~~」
トゲガキに比べてフードガキの可愛いことこの上ないな……
やっぱりあのくらいの年頃になると痛くなっちゃうのかしら…ひそひそ……
「あ、シャワーお借りしたので僕は戻りますね
ありがとうございました」
ぺこり、お辞儀をして去っていった…
来た時とはまるで別人。
『そう、宝物なの』
『いっぱい嬉しい』
親戚のガキんちょをしているかもしれません。
楽しげに出来る時間は限られているので、
ここぞとばかりに楽しくしちゃおうね。
『だって嬉しいもん』
るん、とお花も追加した。
なかなか自慢する機会がなかったので、ついついしてしまうらしい。
そわそわしてるのをちょっと微笑ましげに見ていた。
『まだ羽毛布団を諦めてない……?』
無謀では? の顔もしちゃうかもしれません。
「角がもう一本生えて今の二倍肩の凝る未来ならうっすら想像できます」
真顔。
「それ以降は特に……花屋なので自動的にいい匂いになれればいいなって思いました」
「お、羽根いいなァ~!なんか遊べそうだよな」
「色々貰ってていいじゃん。宝物いっぱいだなァ~!」
親戚のおじさんみたいになってる。
ガキが楽しげにしてるとまぁまぁいい気分だね。
「自分を花だとでも思ってんのかこいつ……お前もいずれ枯れ木になんだよ」
「イケメンは首根っこ捕まえるけどおじさんは放置なんだ……正体表したなガキ…」
おじ差別もうけてます。
「あなたは相変わらず羽毛布団のなりそこないで喜ばないでくださいよ……」
諦めているのですが、
助けはもらってるので文句も言えません。
そわそわします。
「もっと大きかったら羽ペンに……」
「やっぱり換羽期に今からなれば…布団問題が…」
「万一イケメンが射程範囲内で風呂キャンしたら、
首根っこ捕まえて風呂に入れてしまうかもしれません」
「いつでも風呂に入れる状況なら、ですけど」
出る気がする。火事場の馬鹿力が。
「今いる人たちの将来、想像つかないな……」
巨乳……。だったかな……。
思い出そうとして諦めた。
いっぱいいっぱいだったから良く覚えていないらしい。
『うん』
『大事にする』
『羽根の人に羽根もらったりもしたんだよ』
いいでしょ~。ここぞとばかりに自慢しちゃいます。
これね、もらった羽根です。じゃん。白いふわふわ。
「は?しねぇし……まだダンディな香りしかしねぇし……」
年齢的にはしてきてもおかしくないかもな…
でもタバコの匂いの方が強いかも。公害を公害で中和している。
「お前らもいずれ俺みてぇなしみったれたおっさんになるんだからな…未来に返ってくると思え…」
「それはもう『どんなイケメンでも風呂キャンしてたら落第』って言ってるのと同じだね…」
じゃあおじさんはもっと駄目だよね……
「紫の……あァ~……巨乳の方の。」
嫌な覚え方。
「よかったなァ~、大事にしないとな。」
「いいコトすると自分に返ってくるんだよなァ~」
それで仲いいやつともっと仲良くなれるといいなァ~