商業通路(東)
改札外東側。
主にジュースやパンなど、持ち帰りの飲食店が多い。
営業時間外の為、殆どのお店は閉まっている。
「魚系が食べたい…でもツナ缶やカニカマ棒はなんか満たされない…
……大分不味い気がするねぇ」
気がするねぇじゃねぇのよ
煙草蒸してる場合か…!
「どっからくるんだその根拠」
「腐んなかったらそれはそれで嫌だろー……」
添加物たっぷり駅弁
「あー、そうなん?俺別になんもしてねーけど」
「つか今度は敷島サンの方なのかよ、トラブル好きだなーあんたら」
好きでなってるわけではないだろうけども
「またなんか聞こえるだとかなんとか言ってんの?」
「アラシさん、昨日はどうも。
お陰様でアタシはなんとか持ち直しましたよ。
あんだけ寝たり食ったりしても消えなかった奴等が、ここの飯食ったら綺麗さっぱり消えやがったのが。
本当に意味分からなくて不気味だけども。」
やっぱり気になっちゃうのだ。
「今度はシキシマさんの方がヤバそうですよ。
なんか症状もアタシと微妙に違いますしい……」
「…まあ、そうしないと互いに不味いみたいだしね」
まさか相互監視関係になるとは思わなかったのは正直なところだった
まあ、見捨てるなんてのは出来なかったとも言えるが
「腐らないもん……」
ギュッ……腐る前には食べます。
人間って空腹じゃ生きてけないので。
「やっぱり2人1組で動くのが安心かなーって
見てると思います」
「良かった。具合大丈夫そうで」
「香里ちゃんもおつかれー」
「偉いじゃん、二人ともセットで」
ちょっと茶化すように笑ったか。
でもセットで見れて良かったよ。
「絶対腐るだろそれ……早めに食っとけよ……」
「俺備品の方に金回してねーから飯は十分食えてるよ」
豪勢な食事は難しいけど、まあほどほどに。
「みたいだねぇ…実体有ったら怖すぎるな…」
何時でもお前を喰えるまでありそうな容貌してるからそりゃそう
なんなら現時点で見えている
平然装ってるおじさんも実体有ったら流石に固まってしまうかもしれない
「勿体なくて……」
えへ……まだ傷んでないと思うんですけど……。
「あー、壁とか天井の目? ですか?」
「口もあるって聞いてます」
「触れないみたいなんですけどね」
「敷島サンじゃんー、おつかれー」
ひらひら〜と手を振ろう
「え、まどいくん駅弁食ってねーの?」
「普通に飯足んなくねー?駅弁一個で一日とか」
おにぎりとかよく食べてます。足らないんで。
「おっすおっす。
……なーんか嫌な気配すんだよなあ。
見られているような」
それが嫌で早めに切り上げた、として。
知ってる顔には軽く手を振り、知らない顔にも会釈。
「俺もあんまり気にした事無かったんですけど、
シェイクとか増えてるんじゃないかなー」
高いし、貰えるから買わないんですけどね。
つまり厄介客ではあります。
「あれ、北郷さん」
「お疲れ様ですー」
「あ、まどいくんじゃんおつかれー」
「やっぱ変わったんだ全然気づかなかったわ」
知ってる顔と、もう一人の方に軽く手を振る。
自分が気づかなかっただけかと思ったけれど
どうやらそうでもなかったみたい。
「物価高ってやつ?」
「……物理で解決できそうにねえのは止めてくれねえかなあ」
見つけた手紙が、あっさりとチリのように消えたら、
そりゃあまあビビるに決まっている。
まして、こんな状況では、と。
歩いてくれば、人がいる状況に安堵しているだろうな。
「お疲れ様です」
会釈返し。示されたところも見に行こうかな。
「そんなしっかり見てませんけど、何か変わってる気がするんですよね」
「商品も違ってます?」
「あ、お疲れ様ですー」
「やっぱり変わりましたよねー?」
軽く頭を下げつつ色々示す。
増えてるって言うか……
高いって言うか……