中央入口前広場
中央入口前の広いスペース。
入口は施錠済み。
「そっかあ♨」
そっかあじゃないんだよ。
「あ~お腹空いて来……てないな、まだ。
寝る前に食ったばっかりだし……」
ふわついてる酒カスおねーさんだよ。
「んな事あったら死んでるよ」
「いやな、誰もいねぇはずなのにある店の前に『行列』ができてる……っぽくて」
「シンプルに気味が悪くなってただけ」
「大丈夫。瓶持った姿は浮かべてないっすからね」
「1本も飲めないっすから。すげ〜とやっぱ思うわけっすよ」
「まあ酒よりフリードリンクっすね。殆ど」
横になったのを見ながら。
こそこそ…
「……。あ、2,3缶だよ?」
なんか齟齬がある気がしたので訂正。
「1缶も飲めないのか~そっか~。まぁ酒は無理して飲ませちゃダメだからね。
自分で楽しめるように飲むといいよ」
うんうん。
でもそこまで弱いんだったら飲まないほうがいいかもねえ、とも思ったが。
「うん。
まぁ、“幻覚”“幻聴”で誤魔化すしかないねえ」
へら……自分にも言い聞かせるように。
「いってらっしゃい、気を付けてね~」
「ようこそ、魑魅魍魎の駅へ」
怖いこと言わない。
「2、3本も飲めるんすか」
「僕1缶も開けれなくて。半分くらい飲んだところで気がついたら寝てるっすね」
「あ、やっぱりそういう感じですか」
時給からしてまともではないのは分かっていたが。
「とりあえずこの荷物を宿舎に置いてきますか……」
酒臭い女性に軽く手を振って、宿舎へと向かう。
「んー?あぁ、うちもそんなに強くないよお」
へらへら。酒カスおねーさん、そんなにお酒に強くないらしい。
「2,3本くらいはイケるんだけど、そっから先はふあ~~~ってなっちゃう」