従業員用宿舎1F
ホテルだったものを再利用した宿舎の1F。
ソファなどが幾らか置かれている。
外への出入口は施錠済み。
「その雰囲気は眼鏡……をいつの間にか外してた兄ちゃんだな」
「疲れたけど、なんとか俺の方は大丈夫だ」
彼女はちょっと倒れちゃったけど
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「……疲れたな」
「でも良かった。此処に戻って来れて」
貴女の手を取って、体を支えながら近くのソファに一緒に座ろうか。
自分の予感も当たるものだな。探しに行って良かった。
「お。山波くん。おつおつ」
「数日っすよ、数日で大金ゲットっすね」
「なんか暗いっすね?」
暗いな。雰囲気が。
そんなこと思ってたら駆けてきた人々を見て、目をほんのりと丸くした。
「うおっアベックッ」
「おつおつっすよ〜。…大丈夫っすか?」
倒れちゃったな。
「んぁ、はっ、はっ、かっ、あっ...はー...」
「だい...じょうぶ...」
君に手を向ける。
立ち上がることすら難しいくらいの過労だ。大丈夫ではない。
でも、無事に困難は乗り越えた。
「わっ!?」
恐らく倒れてしまったのだろうな。転がってる異形が居る。
「大丈夫か……?」
立ち上がらせようと心配そうに手を伸ばす。
残念ながらまだ異形に視えているので彼女の表情はわからないけれど。
でもなんとか宿舎に帰って来れて良かった。
「あと数日…」
「数日って長いですね」
ずっとそう言っている
「…あ、お疲れ様です」
「……」「大変、そう、でしたね?」
戻ってきた方々を見ながら
「ふはぁっ!!うわぁっ...!」
ついたしゅんかん、じめんにたおれてしまった。
「はーっ、はー...ん...はーっ...はぁ...」
あの時はわからなかったが覚悟と決意で決まってただけで
肉体的な負担は計り知れないほどあったのか、虚ろな目で、過呼吸をしてる。
でもどことなく、嬉しそうだ
勝ち誇ったような。そんな顔。
「ハァ……ハァ……ッ」
全力で駆け抜けてきて息も絶え絶えに彼女と一緒に宿舎へと戻って来れただろうか。
「……想像以上にヤベェな、立ち入り禁止エリア」
【道具使用】
暮沢 幸人 は 駅弁 を使った。
駅弁を食べた。おいしい
「……」
なんだか、嫌なくらい静かな気がするけど。あくまで自分には何も出来ない事で。
じゃあ、自分にできることって何だろう。何だろう、何だっけ、そもそも
「なんの為に、来たんだっけ…」
「いや、でも」「それでも帰らないと」
「………」
「ああ、そうだ」「パソコンの為」
「………」
「僕ながら、馬鹿らしいな」
そのせいで、こんなに目になっているんだ。どうにもならない。静かに菓子と弁当を、ゼリー飲料で流し込むか。誰も見ていないうちに。
そう思っててももう見られている、ずっと見られている。事は変わらない気がするけど。
……虫の知らせ、ってやつかな。
自分には特殊な能力も霊感も何にもない。けれどなんだか胸騒ぎが止まらない。
部屋では何も言ってなかったけど、彼女もまだあの症状が治まっていない可能性が有る。
自分みたいに幻聴が聞こえるかもしれない。壊れるかもしれない。
“向こう側”へ引き寄せられてしまうかもしれない。
「……行くか」
――念のため、あの場所へ。見回りに。
「…………」
彼女が見回りに出かけた後、しばらくしてから部屋から降りてきた。
「……なんか、嫌な予感がするな」
今夜と明日の仕事を乗り切ればやっと帰れる。
でも、最後まで油断してはならない。ここはそういう場所。
誰がいつどこで壊れるかわからない。この数日の間に散々見て来た事だ。
自分だって彼女だって、今は平気でも、次の瞬間にはどうなっているかわからない。
「...頑張ろう。」
耐え抜け。頑張れと自分に鼓舞をする。
トウノボさんとの約束も忘れずに。
その決意が、試されるかも知れないが。
【道具使用】
纐纈 海偉 は 梅おにぎり を使った。
すっぱい!
【道具使用】
纐纈 海偉 は ■■まんじゅう を使った。
ふつうのおまんじゅうだ……
「……止まったな」
幻聴は鳴りやんだ。
やはりあの子の言うようにここでの飲食物には何か混ぜられているのだろうか。そんな事が頭を過ったが、一先ず考えるのはやめにして。
一旦部屋に戻るとしよう。彼女の事を置いてきてしまったし。
【道具使用】
冬馬ノボル は 駅弁 を使った。
駅弁を食べた。おいしい
「皆が言っていた幻聴ってこれか……」
見回りから戻って来た。相変わらず皆の姿は異形のまま。
おまけに頭の中では『こんにちは』と『あなたは正常です』の言葉がリフレインしている。
「これのどこか正常なんだよ」
ソファにどさっと座り、とりあえず今日のお弁当を食べようか
この時間帯の宿舎は逆に人が少なめだろうか。
個室へ向かう中、ちらりと背後を気にして。
「んー……」
まあいいか、とそのままに。眠りに向かった。
「……まずいな。皆の姿が元に戻ってない」
この間のように一晩眠れば大丈夫だと思ったが今回はそうではないようだ。
「とりあえず、軽く見回り済ませてくるか……」
菓子を詰め込む、口の中に。
こんなんじゃ足りないけど。
らぶちゃん、らぶちゃん
あそこに行ってよ あそこなら 沢山働けるよ
声が聞こえてくる。
ずっと聞こえてた。
足りないの足りない足りない…
お母さんの言うこと、聞いてくれるよね
「…」