中央入口前広場
中央入口前の広いスペース。
入口は施錠済み。
「もし、寂しくなったら。その電話に掛けてもらっていいからね。
我が子からのSOSなり、寂しんぼなり、いつでも応えてやろう。なんたってくるりママだからさ。」
去り際、いつもみたいに、軽く手を振りつつ。
「ばいばい、子供たち。」
と、その場にいる全員に声をかける。
偽物の関係ではあったけれど。かけがえのないものではあった。
まるで本当みたいな、あたたかな子たち。
「ママ帰る〜?お疲れ様、だよ…♡」
「おねーちゃんに連絡くれるときはママってわかるように連絡してね♡」
またね〜と手を振る。またどっかでねぇ〜♡
>>18262
「ケイくんもどうぞ〜♡おねーさんに連絡するときはケイくんてわかるようにしといてね♡」
大丈夫、名前だけちゃんとしてればこの女はわかる。
「よし、よし…」
名刺や紙などを受け取りコバンザメムーブで最大限の連絡先を得ています…
「ああ、可哀想に」「けどそれくらい暴れてるほうがちょっと安心するね」
酷いことを言っている。
「なになに連絡先?おねーさんのもいる?」
名刺的なやつ、あるよ〜してる。
受け取るなら、表面にだけ印刷がされており、名前と電話番号とメールが書いてあるだけの簡素な名刺が渡されるかも。
どっかの会社名のあったらしきところは黒く塗りつぶされている。
欲しい人みんなにあげちゃいます。
「ん、おかえり。お姉ちゃん。」
軽く手を振りつつ近づき、
「はいこれ」
と、電話番号の書かれた紙を手渡す。
あとから来たとて例外ではないようだ。
「無から有か。良いじゃないか。………そうだね、その希望的観測は絶対いるよ、会えるって信じれば会える、そのはず」
希望的観測。それを続ける、信じたいことを信じる。
「ついでだし僕も相乗りして交換出来てない人としておこう…」
コバンザメかもしれません
「巡回はもう………終わったんだよ……出てるだろ給料…」
「まあ要らなくても貰ってもらうけど。」
そう言ってここにいる全員に電話番号らしきものが書かれた紙を押しつける。拒否してもいい。
「前は無いって言ったけどね。スマホ自体はあるんだよ。通信料金未払いだけど」
「まあでも、俺的には別に、交換した後で、例えこの先俺が皆さん会うことがなくても、会えなくっても良いんですよ。……会えるかもって言う確率が0からあがったのが、嬉しいってだけなんで……」
にこにこ、ほくほく……
「やった〜〜〜」
にこにこ。今までにないレベルのスマイルかもしれない。
「まだスマホ無いんであれですけど、絶対に買うんで……」
「……嬉しいな」
「これが世界から争い事が消えない原因かぁ」
拳を収めた人を見た。
「連絡先は…まあ、既にやってても念の為っていうのはありだね。まとめておいたほうが分かりやすいだろうし」
「クソ、万事休すか……………………」
今までのツケだね。
「ん、連絡先……メモで渡した方がいいかな」
どの道何かしらの手段で伝えるだろう。